SNSいじめで匿名相談できるアプリ導入 宇部市教委

教師や保護者から見えにくい生徒間のSNSを使ったいじめが問題となる中、山口県宇部市教育委員会は匿名で報告や相談ができるアプリ「STOPit(ストップイット)」を導入した。対象は公立中12校の1年生1201人。いじめを早期に発見し、学校や保護者との情報共有や組織的な対応につなげることを狙っている。

同アプリは子供専用で、学校で配布されるアクセスコードを入力して利用する。いじめを見つけた子供や、いじめに苦しんでいる子供は、いつでもどこでも匿名で報告・相談できる。報告や相談は直接、教育委員会に届き、担当者とのチャットも可能だ。

同市教委が年2回実施しているいじめアンケートによると、いじめを受けた中学生の約13%が「誰にも相談しなかった」と答えている。同市教委の担当者は「生徒のスマートフォンやパソコンの所持率は年々増加しており、こうしたアプリを導入することで匿名でも相談しやすくなる。一つでも相談窓口を増やして相談体制の強化につなげたい」と導入の狙いを説明した。

5月中旬には、同アプリを提供するストップイットジャパンの社員が宇部市を訪ね、2週間かけて12校でSOSの出し方やいじめを傍観しないように促す授業を実施。生徒たちは、いじめが疑われる動画を視聴し、「自分ならどうするか」を考えた。

アプリ導入から約1カ月が経過し、現在のところ、大きな相談はないという。同市教委では、教員の目が届きにくくなる夏休み前に再度アプリのインストールを呼びかけ、生徒が相談しやすい環境をつくっていきたい、と話している。