高校でデータ分析の学習を充実 政府、AI戦略で素案

政府の統合イノベーション戦略推進会議は6月11日、第5回会合を開き、「AI戦略2019」の素案を取りまとめた。AI(人工知能)やロボットの到来により、情報教育や数理、データサイエンス、AIに関する教育が「読み・書き・そろばん」と同様に重要になるとし、初等中等教育から高等教育までを一貫して、全ての国民がAIリテラシーを修得できるようにすることを掲げた。特に高校では新学習指導要領の「情報Ⅰ」などで、データ分析やAIについて学習する機会を充実させる。

素案では、2025年までに全ての高校卒業生が理数、データサイエンス、AIに関する基礎的なリテラシーを修得し、新たな社会の在り方や製品・サービスのデザインなどの創造性を、問題発見・解決学習の体験を通じて養成することを目標に掲げた。

また、データサイエンス・AIを各専門分野で応用できる人材を年間約25万人育成することや、データサイエンス・AIを駆使してイノベーションを創出し、世界で活躍できる人材の発掘・育成も盛り込んだ。

素案によると、高校では、ITパスポート試験の出題内容を新学習指導要領で必修となる「情報Ⅰ」に対応させ、高校での活用を進める。さらに、24年度からの大学入学共通テストにおける「情報Ⅰ」の出題について、CBTの活用を含め検討を進める。生徒全員にデータ分析の基盤となる手法を指導することとし、大学進学者向けに確率・統計・線形代数の基礎知識を学べる教材を開発する。

また、全ての高校でデータサイエンスやAIの基礎となる実習を実施し、意欲的な生徒がデータサイエンスやAIで問題発見・解決に挑戦する「IT部活動」を展開する。

この他に、ポスドク人材やエンジニア、データサイエンティストなど、ICTに精通した外部人材の登用を進め、小・中学校は22年度までに、高校は24年度までに、1校に1人以上配置することも明記した。