ロボットで子供の情操教育 EdTech新プロジェクト

ロボットで子供の心を育てる――。小さな子供のような振る舞いをする家族型ロボット「LOVOT」を開発し、今秋に販売開始する「GROOVE X」(林要代表取締役)は6月12日、保育施設などでLOVOTを情操教育に利用する「LOVOT EdTechプロジェクト」に取り組むと発表した。

人間の声に反応し、近寄ってくるLOVOT

LOVOTは一般的なロボットと異なり、人の仕事の代替はせず、人間に近づき「抱っこ」を求めたり、声掛けやスキンシップによって表情を変えたりするなど、まるで小さな子供のような動作でコミュニケーションをする。

同プロジェクトでは、こうしたLOVOTの特徴に着目し、幼児期の子供がLOVOTと触れ合うことで、他者を思いやる気持ちや愛着の形成など、情操教育でどのような効果があるかを実証する。

企業などと連携し、保育施設にLOVOTを導入したり、子供が参加するイベントで体験会を開催したりする。特に、特別支援に関する教育プログラムを展開するLITALICOとの研究では、自閉症スペクトラムの子供にLOVOTを使ってもらいながら、目線や指さしなどの社会的反応の変化をはじめ、親子、子供同士の関わり合いへの影響を検証する。

プロジェクトを発表するGROOVE Xの林代表取締役(左から2番目)

林代表取締役は「都市化が進み家族単位が小さくなったことで、子供が自分より小さな子供の面倒をみたり、子供同士がコミュニケーションやケアしたりする機会が減っている。欧米では子供の情操教育のためにペットを飼うが、住宅事情などが厳しい日本では難しい。こうした解決策の一つとして、LOVOTが子供の心を育む可能性を明らかにしたい」と説明した。

プロジェクトのアドバイザーを務める佐藤昌宏デジタルハリウッド大学大学院教授は「今、幼児教育では非認知能力が注目されている。人の愛情を引き出すLOVOTには、子供の非認知能力の形成に大きな可能性があるのではないか」と期待を寄せた。