改正児童虐待防止法が成立 体罰禁止、学校に守秘義務

相次ぐ児童虐待への対策強化をうたった改正児童虐待防止法と改正児童福祉法が6月19日、参院本会議で可決・成立した。親権者による体罰の禁止や児童相談所の体制強化などを盛り込んだ。千葉県野田市で起きた小学生の虐待死事件で、暴行を訴えた児童のアンケートを教育委員会が親に渡していたことが問題となったことを踏まえ、新たに学校や教委に対する守秘義務が明記された。

改正児童虐待防止法では、親権者や児童福祉施設の長らが児童のしつけとして体罰を加えることを禁止した。児相では、一時保護などの介入的対応を行う職員と保護者支援を担当する職員を分けるようにする。

さらに、国や自治体が児相、福祉事務所、学校、医療機関などの関係機関の連携強化に向けて体制整備を進めることや、児童虐待を受けた児童が転居した場合に、転居前の児相が転居先の児相に速やかに情報提供をすることなどを規定。学校、教育委員会、児童福祉施設の職員は、職務上知り得た児童に関する秘密をもらしてはならないとする守秘義務が課された。

改正児童福祉法では、児相に弁護士や医師、保健師の配置を進め、児童福祉司の任用要件の見直しや児童心理司の配置基準の法定化によって、職員の資質向上を図る。また、附則として、政府は施行後5年間をめどに、中核市や特別区が児相を設置できるよう、自治体や関係団体と連携して施設整備や人材育成の支援をすることや、児童の設置状況や児童虐待の状況を踏まえ、施設整備・人材確保の在り方を検討することを明記した。

この他に、民法における懲戒権の在り方や児童の意見表明権を保障する仕組みについて、施行後2年をめどに検討を加えることも定めた。

改正法は一部を除き2020年4月から施行される。