教育情報化で個別最適化された学び実現 骨太の方針決定

政府は6月21日、臨時閣議を開き、「経済財政運営と改革の基本方針2019」(骨太の方針)を閣議決定した。教育関連では、人づくり革命として、幼児教育の無償化と高等教育の修学支援新制度を着実に実施するとともに、教育の情報化による個別最適化された学びの実現や高校改革に取り組むことを掲げた。

骨太の方針では、今年10月から3~5歳までの子供を対象に始まる、幼稚園、保育所、認定こども園などの費用の無償化、住民税非課税世帯を対象とした、0~2歳の無償化に取り組むことを確認。待機児童問題を解消し、女性就業率の向上や保育の受け皿確保を着実に進めるとした。

初等中等教育改革では、義務教育段階で基礎基本を習得する上に、教育システムを複線型に転換し、多様性を追求できる仕組みづくりを進める方向性を提示。個別最適化された教育を実現するため、希望する全ての小、中、高校で遠隔教育を活用できるようにするなど、教育の情報化を推進することを強調した。

また、高校教育では、普通科の多様化・類型化や、地域人材、グローバル人材の育成など、多様な高校教育の構築を掲げた。私立高校では、「高等学校等就学支援金」の支給上限額を引き上げ、年収590万円未満世帯を対象に、授業料の実質無償化を実現。中途退学者の対応についても、中途退学の未然防止や切れ目のない支援を推進するとした。

学校の働き方改革では、適正な勤務時間管理の徹底や業務の効率化・精選を進め、教員の勤務時間を1年単位でみる変形労働時間制の導入に向けた取り組みを進めることを盛り込んだ。

来年4月に始まる高等教育の修学支援新制度では、制度の周知や予約採用を着実に実施し、日本学生支援機構の業務見直しなどの機能強化を図る。

大学改革では、産学連携を推進しつつ、課題発見・解決力や未来社会の構想・設計力、倫理的思考力、模範的判断力など、Society5.0時代に求められる能力の育成に向けた取り組みを強化。科学技術・イノベーション人材を育成するため、数理・データサイエンス・AI教育などのSTEAM教育の充実を図るとした。

骨太の方針では、消費税率について今年10月に現行の8%から10%に引き上げることを明記。増税による日本経済への影響を抑えるため、自動車や住宅の購入支援や公共事業の増額などすでに決定している総額2兆円規模の経済対策を着実に執行していくことを盛り込んだ。消費税率の引き上げは今年夏の参院選で大きな争点となる。

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