【教科分担制】横浜市長が中教審に提案 先行事例示す

横浜市の林文子市長は6月26日、文科省で中村裕之政務官に面会し、小学校高学年における「教科分担制」を中教審で取り上げるとともに、学校運営を支援するためにチーム・マネジャー(学年主任)を教職員定数に位置付けるよう提案した。

「チーム学年経営」導入前後の評定平均

同市では、2018年度から高学年チーム力強化推進校に指定した市内の小学校8校で、高学年を担当する教員が複数の教科を分担して指導する教科分担制を取り入れ、同時に学級担任を持たないチーム・マネジャーを配置する「チーム学年経営」の試みを進めている。

教科分担制は、小学校高学年の各教員が学年全体の担任という意識を持つようになるため、教材研究の効率化や、児童が担任以外の教員に相談できる機会が増えるというメリットがある。一方、授業とそれ以外の行事のバランスをとる調整が複雑で学級担任の負担が増えため、横浜市では、チーム・マネジャーを非常勤講師として推進校に配置し、授業と行事のバランス調整を担当させることにした。

1年間の取り組みを経て推進校の管理職と教員にアンケート調査を行ったところ、「児童の学力向上」「児童の心の安定」「教員の負担軽減」などに効果があったという。このため、同市では、今後の全校展開を視野に、推進校の拡充を進めるとしている。

小学校高学年の教育課程をめぐっては、教員が特定の教科を専門的に指導する教科担任制の導入を巡る議論が中教審で始まったばかり。同市が取り組んでいる、教科分担制とチーム・マネジャーの配置を組み合わせたチーム学年経営の先行事例は、中教審の議論に一石を投じることも予想される。

林市長はこのほか、文化芸術政策として劇場整備に向けた総合的支援の創設と、認可外保育施設の質の確保など多様な保育サービスの充実に向けた補助制度の拡充を提案した。