教室と海をつなげる「海中教室」 横浜市立小で開催

教室に海を持って来て、海の中をのぞいてみよう――。海中と教室をライブ映像でつなぐ授業「海中教室」が6月27日、横浜市立みなとみらい本町小学校(小正和彦校長、児童316人)で開催され、小学4、5年生約100人が、海洋生物の生態や環境について考えを深めた。

海中のライブ映像を興味津々に見つめる児童ら

同小は「SDGsの達成に向けて、自分たちはどんなことができるのか」を学校教育の柱に据え、児童らの身近な自然である「海」をテーマにESDに取り組んでいる。海中教室はその一環として、初めて実施された。

児童らは日常的にごみ拾いや海草の植え付け体験などで海に接しているが、海中が教室のスクリーンに映し出されると、身を乗り出して、食い入るように眺め、揺れる海草の種類を言い当てたり、水中を横切るカニに歓声を上げたりなど盛り上がった。

講師を務める専門家は「カニはどうして横向きに歩くんだろう」「イソギンチャクについている白いつぶつぶはなんだろう」と声を掛け、児童らの想像力を刺激した。

また実際の海水を顕微鏡で見て、プランクトンの存在を確認。海洋生物がお互いのフンを食べたり、プランクトンを食べたりしながら、海の中で生命が巡っていることを学んだ。

海洋生物や海の環境保全について積極的に発表する児童ら

さらに、プラスチックごみの削減についても学習。ビニール袋とクラゲを浮かばせた海中のライブ映像が流れると、児童からは「そっくり」「魚が間違って食べてしまう」といった指摘が相次いだ。

講師は「プラスチックは溶けにくいし、小さくなってもマイクロプラスチックになって海の生き物に影響を及ぼす」と解説。

児童の1人は「マイクロプラスチックを食べた魚が、私たちの食卓に出るかもしれない。私たちの生活にも影響あることなので、エコバッグを使うなど具体的に取り組みたい」と発表した。

授業を見学した小正校長は「児童たちに授業を通して、この地域や世界の未来を描き、そのために自分に何ができるか考えてほしい。これまで生物観察などで海の自然を考えてきたが、海中を見る機会はなかった。海や生き物のために、自分ができることを一層深く考えるきっかけになっただろう」と語った。