教員養成フラッグシップ大学WG 教育課程の素案示す

中教審教員養成部会「教員養成のフラッグシップ大学検討ワーキンググループ」は7月4日、第3回会合を開き、フラッグシップ大学の教育課程や研究について、これまでの意見を踏まえた「たたき台」を文科省が示した。また、教職大学院の教員の実態調査などを基に、フラッグシップ大学で教える実務家教員の採用課題を検討した。

フラッグシップ大学の教員養成を検討したワーキンググループ会合

たたき台によると、フラッグシップ大学は社会に開かれた教育課程を推進し、外部人材を交えたディスカッションができる環境を整備。ファシリテーションやマネジメント、先端技術などについて、民間と連携した講座や共同研究に取り組む。

また、PBLやSTEAM教育、個別最適化された学びに対応するため、ビッグデータやエビデンス、科学的手法に基づく研究開発を推進する。

教員を巡る制度面についても研究開発を進め、修得単位数と必履修事項を維持しつつ、弾力化や緩和措置を実施。学部と教職大学院の一体化も検討する。また、指導主事の養成や高校教員の高度化などについて、新たなモデルを提示する。

こうしたフラッグシップ大学で教育研究を担う大学教員について、この日の会合では、学校現場での教員経験を持つ実務家教員の採用が論点の一つに挙がった。

文科省の実態調査によれば、2018年度の教職大学院の教員構成は、研究者教員が52%、実務家教員が48%とほぼ半々の割合だが、年齢構成では実務家教員では60代以上が約半数を占める。また、実務家教員は研究者教員に比べ、博士や修士の学位を保有している割合が少ない。

教員養成大学の東京学芸大学や兵庫教育大学では、大学教員の採用時に教員免許の保有や学校現場での指導経験を条件に入れるなど、実務家教員の確保を進めている。

出席した委員からは「教員を定年退職した後に実務家教員として大学に行くと、往々にして自らの過去の成功経験や古い教育観を学生に伝えてしまう懸念がある。実務家教員には、新しい教育の流れを踏まえた指導ができ、教育実践の研究論文をまとめられる人材が求められる」「必ずしも実務経験があるから優れた人材とは限らない。若手で優秀な研究者もいる。そういう人材もしっかり採用していく仕組みも考えなければ成果が継続しない」「Society5.0に対応するために教員養成フラッグシップ大学に求められる実務家教員は、学校教員の出身者だけとは限らない。研究者が複数の組織で業務を行うクロスアポイントメント制度を整える必要もある」などの意見が出た。