いじめ第三者委が異例の解散申し入れ 市教委に意見書

山梨県北杜市で自殺を図った女子生徒(14歳)に対するいじめを巡る問題で、市教委が設置した第三者委員会が7月3日、同市教委に対応の不備を指摘し、「第三者委を解散し、新たな委員で再度立ち上げるべきだ」とする意見書を提出した。

市教委によれば、女子生徒は中学1年生だった2017年11月、生徒指導担当の教諭に「死にたい」と話し、自宅で自殺を図った。学校が12月中旬に実施したアンケートでは、「9月から無視や仲間外れをされている。悪口や脅し文句を言われる」などと書き込み、担任ら複数の教員に相談したが、状況は変わっていないと訴えた。

18年1月、女子生徒は不登校になり、家族が学校に対応を求めたが、学校は「無視されている様子は目撃できなかった」とする資料を作成した。

同年5月、女子生徒の家族が第三者委による調査を要望。市教委は「重大事態」と認定していなかったが、文科省から山梨県教委を通じ、いじめ防止対策推進法に従い重大事態として対処するよう指導を受け、7月に第三者委を設置した。

第三者委は19年1月に初会合を開き、全7回の会合で女子生徒側に対する市教委の対応などを調査。意見書で「女子生徒側は市教委に対し、自らが推薦する者を第三者委に入れるよう要望したが、市教委は対応を検討せず、第三者委のメンバーを明らかにしてほしいという女子生徒側の求めにも真摯(しんし)に対応しなかった」と指摘。

「委員構成について被害を受けた側からの信頼を得ることは調査の基礎だ」とした上で、「現在の第三者委は解散すべきだとする女子生徒側の要望に応じた」とし、新たな第三者委は同市や市教委と利害関係のないメンバーで構成するとともに、女子生徒側が推薦する者を入れるなど、透明性を確保することが必要だとした。

また、第三者委の委員長である八巻佐知子弁護士は同日、甲府市で記者会見し、第三者委が自ら解散を申し入れたことについて「(そうした事例は)聞いたことがない」としながらも、市教委が委員選定などでガイドラインに複数違反したと結論付けたことを明らかにした。

市教委担当者は教育新聞の取材に、「意見書の内容を精査し真摯(しんし)に受け止め、対応を検討する」とコメントした。