学校のクラウド活用で報告書 ガイドライン見直し求める

総務省は7月5日、学校現場のクラウド活用について検討する「教育現場におけるクラウド活用の促進に関する有識者会合」が取りまとめた報告書を公表した。情報システムに関する教委の知識不足や、教育現場の実態に合わせた柔軟な導入などを課題として指摘。文科省「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」と、総務省「教育分野におけるクラウドを中心としたICT環境構築のための調達ガイドブック」を、今夏までに見直すよう求めた。

報告書によると、学校現場のクラウド活用について、教職員の負担軽減になることや、データを安全に管理できるなど効果を認めた一方で、▽教委の情報システムについての知識不足▽学校現場の実態に合わせた柔軟なセキュリティー確保モデルの構築▽個人保護の取り扱い方法――などの課題が指摘された。

これらを踏まえ、有識者会合では国が取り組む事項として①教育現場にシステム導入する際は、クラウドから検討を始めることを明確にする②教委がクラウドサービスを導入する際、その安全性を評価するために必要なチェックリストを明示する③クラウドを前提とした教育ネットワークの構築について、柔軟なセキュリティー確保モデルを明示する④文科省ガイドラインの情報資産の分類について、クラウド利用の可否を示すなど、学校現場の利用実態を踏まえて見直す⑤個人情報保護条例で制限されているオンライン結合による個人情報の提供について検討し、認められる事例を教委に提示する――が挙げられた。

この他に検討を進めるべき事項として、▽県と市町村のシステム連携を図るためデータフォーマットの標準化を図る▽クラウド事業者が適正に児童生徒の個人情報を取り扱っていることを、第三者が認証できる仕組みを構築する▽クラウド整備率を自治体の教育実態調査に加える――などが示された。

同会合は昨年11月より、東京工業大学の清水康敬名誉教授を座長に、学習系システムや校務系システムのクラウド化を推進するための課題について検討してきた。