京大iPS細胞研究所 公立中で課題解決型学習の出前授業

2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授が所長を務める「京都大学iPS細胞研究所」の研究員らを招いた課題解決型学習の出前授業が7月4日、京都府向日市立寺戸中学校(竹林広司校長、生徒518人)で行われた。

生徒に講義する京都大学iPS細胞研究所の研究員(京都府教委提供)

京都府教委では今年度から、府内の5公立中学校と、京都府を中心に活躍している企業・大学が連携して課題解決型学習を行う「未来の担い手育成プログラム」を実施。

出前授業は同プログラムの一環で、同研究所と連携する同中学校には「誰もが安心してiPS細胞を用いた治療を受けられるようになるためには、どのようなことが必要でしょう」という課題が出されている。

この日は2年生5クラスの各教室で出前授業が行われ、研究員5人が、課題の要点である「誰もが」「安心して」「iPS細胞」という言葉に沿って、基礎的な知識を講義した。その後、課題解決に向けての手法について、現実にある倫理的課題を提示しながら生徒に体感させ、グループディスカッションを行った。

熱心にディスカッションした生徒らに、研究員らは「中学生に対して授業をする機会はめったにないが、前向きな姿勢に感動した」「発問に対する自由な発想には驚いた」と感想を述べた。

同中の教員は「難しいテーマではあるが、課題解決力はこれから求められる力。丁寧でわかりやすい指導を受けられ、良い課題提起の時間になった。生徒らはiPS細胞を身近に捉えられたのではないか」と話した。

今後、2年生らは今回の授業を基に、夏休みに個人リポートに取り組み、意見や考えを深めた後、グループで倫理的課題について議論していく。同中では年間で15コマ程度を予定しているという。

また6月28日には宇治市立黄檗中学校に祇園辻利が、7月3日には京丹波町立瑞穂中学校に美濃吉の担当者が訪れ、それぞれ出前授業を行った。

今年度末には府内の公立中学校(京都市を除く)の2年生を対象とした、課題解決型学習のコンテスト「きょうと明日へのチャレンジコンテスト」も開催される。

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