【大前研一氏】「人生は学び直し」 リカレント教育を語る

経営コンサルタントで、ビジネス・ブレークスルー大学学長の大前研一氏が7月6日、「リカレント教育」をテーマにした講演を都内で行った。大前氏は「『先生』という字は、先に生きると書くが、先に生きている人が常に答えを持っている時代は終わった。これからは『答えのない時代』だ」と述べ、「人生はすべて、あらゆる点において『学び直し』だ」と強調した。

リカレント教育の重要性を語る大前研一氏

大前氏は「教科書通り、学習指導要領通りに教えるなら先生はいらない。自分の考えを伝えるのが先生だ。教科書にそって教えるだけなら、一人の教員がインターネットで全世界に教えれば終わる。答えが分かっているなら、学校はいらなくなる。だから学校では、ディスカッションをして、みんなで答えを見つけるべきだ」と指摘。

「答えのない時代を生き抜くためには、皆で答えを見つけるための思考スキルが必要になる。教師は、皆がそれぞれの答えを考えるためのディスカッションをリードするファシリテーター役であるべき」と述べた。

また、学び直しについては、「不幸なことに、日本では学校から社会に出た後も、職場の先輩から一方通行で古い知識を与えられる学びのスタイルが続く。さらに世界と比較しても、日本のリカレント教育への投資額は低く、学び直そうとする人も少ない」と説明。

「AIが苦手とするのは、0を1にする構想力。これがシンギュラリティ(AIが人類の知能を超える転換点)以降の時代に生き残っていくために、人間にとって最も重要なスキルになる」と述べ、「この構想力を身に付けるために必要なのは、最先端のケースを学び続けること」と語った。

同講演はビジネス・ブレークスルー大学が今月、「リカレントスタートプログラム」を新設した一環で行われた。

教育新聞では、大前氏に単独インタビューも行った。近日、掲載する。