「不登校からのひきこもり」を防止 京都府教委が新組織

不登校からのひきこもり防止には、中学校在籍時から卒業後も継続した支援が重要――。京都府と同府教委は7月10日、社会的自立に向けた不登校児童生徒の支援に向け、府の健康福祉部と教育委員会で構成する「不登校・ひきこもり対応連携組織」を立ち上げたと発表した。

京都府と府教委の連携・支援のイメージ(京都府教委提供)

府の教育行政による「不登校児童生徒対応」と、福祉行政による「ひきこもり対応」の連携を、恒常的に確保。市町(組合)教委と福祉・医療関係者の調整の場を創出し、不登校からの引きこもり化や未然防止を図る。

府が2017年度に行った「ひきこもり実態調査」によると、ひきこもりのきっかけは「不登校」が最も多く、全体の24%。特に20代では、その割合は34%と大きい。また、府が設置するひきこもり相談窓口への相談のうち、10代の新規相談は増加傾向にあり、17年度では全体の39%を占めた。

府には高校生以降も支援対象となる「脱ひきこもり支援センター」があり、そこに教員OB5人で構成している「早期支援特別班」を配置。中学校などを巡回し、学齢期の引きこもり傾向にある不登校生徒や、その家族の相談対応を行ってきた。しかし、現状では中学校や市町(組合)教委との関係構築が十分ではなく、特別班の認知自体も進んでいないことが課題だった。

府教委学校教育課の栗山和大課長は「これまでの体制では、府教委としても中学校を卒業した生徒をサポートすることが難しかった。今回、府の健康福祉部と連携することで、支援が必要な生徒を中学校在学の間に、スムーズに支援体制につなぐことが可能になる」と話す。

今後は府内五つの教育局ごとに「関係者調整会議」を開催する。会議では、個人が特定できないような状態で、ひきこもりにつながりかねない不登校生徒の実態を把握。市町(組合)教育委員会と連携し、調整の上、支援が必要と判断された生徒を「早期支援特別班」に確実につなげていく。すでに各教育局において第1回目の関係者調整会議が行われており、今後も定期的に行われていくという。

栗山課長は「若い時に深刻なひきこもりの状態にならないようにするために、中学校卒業は一つの大きなポイントになる。不登校をきっかけとしてひきこもり状態となるケースは多く見られ、中学校在籍時から卒業後も継続して支援できるように取り組んでいきたい」と話した。