短い練習で全国常連の秘訣 静岡聖光で部活動サミット

さまざまな競技の部活動をする中高生が全国から集まった「部活動サミット」が7月14、15日の2日間、静岡市の静岡聖光学院中学校・高校(星野明宏校長、生徒460人)で開かれた。サッカー日本代表選手をはじめ多くのJリーガーを輩出した、熊本県立大津高校サッカー部総監督で熊本県宇城市教育長の平岡和徳氏が講演し、生徒らに1日100分の練習でチーム力を上げる秘訣(ひけつ)を語った。

課題を意識して練習する重要性をアドバイスする平岡総監督

大津高校サッカー部は1993年に平岡氏が監督に就任してから現在まで、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)に20回、全国高等学校サッカー選手権に17回出場する公立校の雄ながら、平日のチーム練習は放課後のわずか100分間のみと短いことで知られる。

平岡氏は練習時間を決めている理由を、「終わりを決めると生徒の集中力が高まる。練習後にしっかり振り返りをし、出てきた課題を次の日にしっかり取り組むようにすることで、生徒が自発的に考えるようになる。成功や失敗から課題を発見し、主体的に解決する力を身に付けることが重要だ。100分という時間は有限だが、その中でできることは無限だ」と説明。

やらされている感覚ではなく、自分で工夫しながら夢中になることの大切さを強調した。

また、部活動以外の授業や生活面の重要性も指摘。「常に目と耳に意識を集中させ、相手の考えを理解した上で行動できるようにしよう。生活習慣の質を上げれば、アスリートとしてのパフォーマンスも上がる。1日24時間を自分でどうデザインするかだ」と生徒らにアドバイスした。

部活動の指導者に対しては、「生徒に安心、安全、安定を提供するのが指導者の役割だ。成功は約束できないが、成長が必ず約束されている環境をつくらなければ、生徒は思いきってチャレンジすることができない」と述べ、部活動こそ生徒同士による主体的・対話的で深い学びの場になると提言した。

生徒が主体的に取り組む部活動について話し合ったグループディスカッション

生徒が「キャプテンはどうあるべきか」と質問すると、平岡氏は「キャプテンは引退した3年生が次の学年のキャプテンを指名している。最後まであきらめない心を持っていて、人間性で一目置かれる人が選ばれる。一方で、私はキャプテン以外の3年生全員を副キャプテンにし、学年全体で自覚を促すこともある」と答えた。

部活動サミットは昨年に続き2回目。静岡聖光学院中学校・高校の生徒らが、企画から資金集め、当日の運営まで、ほぼ全てを自分たちで行った。

初日は、北海道や岡山県などから9校の部が集まり、教育関係者らを含め約150人が参加。生徒同士のディスカッションの時間も設けられ、生徒らは普段の部活動で感じている課題意識や練習方法などを意見交換しながら、主体的な部活動の在り方を話し合った。


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