当事者ら3.11語る 社会福祉士志望者らに

東日本大震災が発生した当時、小学生や高校生だった若者が被災の体験を語る活動を進める東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)は7月16日、「3.11ユースダイアログ」を東京都港区の明治学院大学で開催した。

自身の経験を語った松﨑さん(右)と成沢さん(中央)

スクールソーシャルワーカーなど相談援助を行う社会福祉士を目指す、社会福祉学科の学生約30人が参加。

震災当時、宮城県石巻市に住んでいた成沢新奈さんと、福島県双葉郡浪江町在住だった松﨑理紗さんが、ゲストスピーカーとして登壇した。

当時小学6年生だった成沢さんは、地震が発生した瞬間の生々しい状況を説明。小学校の教室にいた成沢さんは、弾むような、とても激しい揺れを感じたと言う。

「教室から校庭、体育館に避難した。体育館で誰かが『津波が来る』と叫び、無我夢中で校舎の上階に逃げた。助かりたい一心で、われ先に逃げる大人もいた」と切迫した状況を語った。

震災1週間前に高校を卒業したばかりだった松﨑さんは、福島第1原発事故による影響で、地元が避難指示区域となりいまだに居住が制限されている。

「震災後初めて当時のことを振り返った。正直、私はいまだに立ち直れていない。前を向いている被災者を見ると、8年たった今でも震災を受け入れられていない自分は異常なのかと感じることがある」と苦しい胸の内を吐露した。

その上で、「東日本大震災の後にもさまざまな災害が起きている。一度被災した人はその記憶がクリアになることは決してない。医療福祉を目指す人は忘れないでほしい」と学生らに呼び掛けた。

参加した学生らは真剣に耳を傾け、「メディアに取り上げられる被災者の方たちは、前向きで積極的に活動している人が多い。まだ受け入れられていない方の心の声を聞けて、学びが多かった」と感想を語った。

【おわびと訂正】記事タイトルを「当事者ら3.11語る 社会福祉士志望者らに」、本文2段落目を「スクールソーシャルワーカーなど相談援助を行う社会福祉士を目指す」にそれぞれ訂正しました。