小5の授業でAIの画像認識に挑戦 グーグルが協力

東京都町田市立町田第三小学校(野末直美校長、児童474人)で7月18日、5年生を対象に、AIによる画像認識を体験するプログラミングの授業が行われた。児童らはぬいぐるみや自分で描いたイラストなどを持ち寄り、AIにそれらの画像を学習させ、似ているもの同士を識別させるなど、画像認識に挑戦した。

認識させたいものを撮影し、AIに学習させる児童

文科など3省が設定した、9月の「未来の学び プログラミング教育推進月間」に先駆けて実施され、グーグル合同会社が教材提供や授業計画に協力。「総合的な学習の時間」の一環で、児童はAIとプログラミングを駆使した身近な問題の解決に取り組んだ。

プログラミングには、さまざまなブロックを組み合わせてコーディングするビジュアル型プログラミング言語「Scratch」を使用。最新の「Scratch3.0」に対応したAIブロックを使った。

児童は各自が持参したぬいぐるみやおもちゃ、イラストなどを、白い厚紙を背景にしてコンピューターのカメラで撮影し、その画像をAIに学習させた。次に、読み込んだ画像とテキストを認識させるプログラムを作成した。

このプログラムを実行すると、例えば、りんごを描いたイラストを写すと、Scratchのキャラクターの吹き出しに「りんご」とテキストで表示できるようになる。

容姿が似ているアニメキャラクターを見分けるプログラムを作成した児童は、授業の最後の作品発表で見事に両者の識別に成功。「色や形がそっくりなものでも、AIは判別できるのか確かめたかった」とプログラムを作成した理由を説明した。一方で、別の児童が、見た目では角の有無の違いがあるオスとメスのシカのおもちゃを見分けようとしたプログラムでは、うまく識別できなかった。

作成したプログラムを発表する児童

この他にも、ぬいぐるみの種類と値段を表示させて商品カタログを作ったり、国旗を写すとその国の首都や日本との時差を表示したり、動物判定クイズを作ったりした児童もいた。

授業後、児童らは「区別できるものもあれば、できないものもある。AIにも限界があると分かった」「プログラミングにはローマ字の勉強が必要だ」と感想を述べ合った。

同校では、プログラミング教育に3年前から取り組み、昨年から児童用に40台、教職員に1人1台のノートパソコンを導入し、授業や校務に活用している。授業計画の作成にあたっては、指導する教員が実際のプログラミングを体験し、具体的な授業イメージを練ったり、遠隔会議システムを使ってグーグルのスタッフがアドバイスをしたりした。

野末校長は「小学校のプログラミングでは、技術そのものを教えるのではなく、技術を活用して、工夫や気付きを得て、探究することが重要だ。そのためには、授業者はできるだけ児童がつまずかないようにして、楽しみながら取り組めるようにしなければならない」と話した。