川口市への文科省や県の指導計55回 裁判で明らかに

埼玉県川口市の市立中学校在学中に、いじめが原因で不登校になったとして元生徒(16)が市に500万円の損害賠償を求めている裁判で、第5回口頭弁論が7月17日、さいたま地裁(岡部純子裁判長)であった。元生徒に対するいじめを巡って、同市教委が文科省と県教委から計55回の指導を受けたことが明らかにされた。

今回から元生徒側の代理人が交代。滋賀県大津市の中2いじめ自殺などを担当した石川賢治、石田達也弁護士らが務めることになった。

元生徒側は事実経過などについて、市側の主張に反論する準備書面を作成。文科省や県教委に、市教委を指導した実態について聞き、一覧表にして証拠として提出した。

それによれば、元生徒が2年生だった2016年10月下旬から18年2月初旬にかけて、文科省児童生徒課と県教委生徒指導課は市教委に計55回、元生徒に対するいじめを巡って、学校や市教委がとるべき対応を指導した。文科省は法に基づき、休み時間の見守りと保護者会開催のほか、元生徒の家庭を毎日訪問するなどして信頼関係を築くよう、市教委に求めたとしている。

また、市側が「元生徒への面会は、母親に拒まれてできなかった」「元生徒側からいじめの訴えはなかった」と反論していることについて、石川弁護士らは「あまりに度を越した虚偽主張は懲戒事由となり得る。そのことを念頭において、書面を作成してほしい」と述べた。