東北大とお茶大が協定 研究深化とジェンダーバランス狙い

東北大学とお茶の水女子大学は7月19日、理系分野の研究力強化と、多様性を認めるダイバーシティの推進で協力する包括連携協定を、都内で結んだ。

連携協定を結んだ東北大の大野英男総長(左)と、お茶の水女子大の室伏きみ子学長(東北大学広報室提供)

東北大の狙いはダイバーシティ推進。お茶の水女子大の教員が同学へ派遣され、女性教員の割合が14%にとどまる同学のジェンダーバランス改善や、グローバル女性リーダーの育成に貢献する。

お茶の水女子大は、工学と情報科学分野の研究の深化が狙い。東北大から同学へ、AI、数理、データリテラシー教育を専門とする教員3人が派遣される。

東北大の大野英男総長は、お茶の水女子大の女性教員割合が約50%と高いことを評価し、「学内のジェンダーバランスを整えなければ、研究を発展させることはできないとの危機感があった。両大学が互いに強みを生かし、社会に一層貢献したい」と強調。

お茶の水女子大の室伏きみ子学長は「AIなどの領域で実績のある東北大と連携でき、大変喜ばしい」と述べた。

協定の縁となったのは、女性科学者の草分けとされる黒田チカ博士(1884-1968年)。佐賀県出身の黒田博士は、お茶の水女子大の前身である女子高等師範学校を卒業後、日本初の女子帝大生として、1913年に東北大の前身に当たる東北帝国大学へ進学した。天然色素の研究に従事して同学で理学博士を取得、日本で2人目の女性理学博士となり、お茶の水女子大などで教鞭(きょうべん)をとった。今も自然科学研究を志す女性のシンボルとされ、東北大学大学院理学研究科とお茶の水女子大に「黒田チカ賞」が設けられている。