小学校高学年の教科担任制、実質的に広がる 文科省報告

小学校高学年への教科担任制の導入を検討している文科省は7月24日、中教審初等中等教育分科会の合同会議で、「平成30年度計画における小学校での教科担任制の実施状況」を報告した。小学6年生の音楽で55.6%、同じく理科で47.8%が、学級担任以外の専門知識を持つ教員が授業を受け持っており、教科によっては全国各地で実質的に教科担任制が相当程度広がっている実態が浮かび上がってきた。

この調査は2018年度の「公立小・中学校における教育課程の編成・実施状況調査」を元に、小学校で学級担任以外の教師が教科を主指導する授業がどのくらいあるか調べた。教科を主指導する教員は複数教科を担当しているケースも含んでいる。

それによると、小学校で学級担任以外の専門知識を持つ教員が授業を受け持っている割合は、小学5年生の場合、音楽(54.0%)、理科(45.1%)、家庭(33.9%)、書写(26.6%)、図画工作(20.4%)、外国語活動(18.3%)、社会(14.5%)、体育(9.9%)、算数(7.3%)、国語(3.4%)となっていた。

小学6年生の場合、音楽(55.6%)、理科(47.8%)、家庭(35.7%)、書写(26.8%)、図画工作(21.0%)、外国語活動(19.3%)、社会(15.5%)、体育(10.5%)、算数(7.2%)、国語(3.5%)だった。

小学校高学年で実質的に教科担任制が広がる状況が報告された中教審の合同部会

この結果をみると、学級担任は国語や算数については、担任学級を自分で教えているケースがほとんどだが、音楽や理科、家庭などの教科は専門知識を持つ担任以外の教員が授業を行っている姿がうかがえる。

合同会議の出席者からは「小学校高学年の理科は専門性が増しており、学級担任の中には苦手意識を持つ教師も出てきている」「小学校には外国語に苦手意識を持つ教員も少なくない。このため、外国語活動の教科は専門知識のある教員が受け持つケースが増えるだろう」との指摘もあった。