文科相「英語の発信力強化が課題」 全国学力調査で

柴山昌彦文科相は8月2日の閣議後会見で、全国学力・学習状況調査(全国学力調査)で初めて実施した英語の調査結果について、「『話すこと』や『書くこと』など、発信力の強化が課題として明らかになった。英語力の向上について、生徒の学習意欲なども重要と分かった。大変意義のある調査だった」と総括した。

8月2日の閣議後会見で質問に答える柴山昌彦文科相

全国学力調査では、中学3年生を対象に、英語について「読むこと」「書くこと」「聞くこと」「話すこと」の4技能について初めて調査を行い、平均正答率(国公私立)は「読むこと」「書くこと」「聞くこと」が56.5%、「話すこと」が30.8%で、国語(73.2%)や数学(60.3%)よりも低かった。

この調査結果について、柴山文科相は「生徒の英語力や学校での指導状況について、全国的な状況を把握分析することができ、英語教育の充実に向けた重要な一歩を踏み出すことができた」と評価。国語や数学についても「全体として学力の底上げが図られている傾向が示されている」と述べた。

また、英語の「書くこと」について、基本的な文法ができていないとの見方が出ていることに関し、「学校現場で文法を軽視しているということではなくて、文法を実際のコミュニケーションの場で活用する経験が不足しているのではないか、と考えている」と反論した。

そのうえで、「英語を読んで理解することと、実際に問題を見て自分の頭の中で構成して文章を書く、あるいは即興で話すということには、それぞれレベルが違うものがある。学習指導要領でも英語でのコミュニケーションと文法を効果的に関連づけて指導することにしており、決して文法が軽視されてはならないと考えている」と説明した。

また、日本と韓国の関係悪化で、青少年交流事業にも影響が出ていることについて、「自治体が実施する日韓間の青少年交流事業のいくつかについて、韓国側から日本への派遣事業の中止や延期の連絡があった。日韓両政府の関係が困難な状況にあっても、両国関係の将来のために、相互理解の基盤となる青少年交流や自治体間の交流は、草の根レベルでの取り組みとして続けていくべきだと考えている。一方で(輸出管理の強化など)政府の決定については、必要なことを必要なタイミングで行うということだ」と述べた。