教育者・大村はま氏の実践を紹介 「指針与えてくれる」

NIE全国大会が8月1日、2日の2日間、栃木県宇都宮市で開催された。24回目となる今大会のスローガンは「深い対話を育むNIE」。学校教育に新聞を活用するNIE活動について、講演や実践報告などが実施され、教員ら約1100人が参加した。

1日目には「大村はま記念国語教育の会」の苅谷夏子事務局長が基調講演。戦後の国語科指導に大きな影響を与えた教育者・大村はま氏(1906~2005年)の実践を紹介した。

大村氏は終戦後の1947年から東京・深川の新制中学で教鞭(きょうべん)をとり、教科書や鉛筆がない中、100人以上いる生徒一人一人に古新聞から教材を作成したという。

苅谷事務局長は「『食いつくように勉強し始めた生徒の姿に、学びをいかに求めていたかを知って感動した』と大村氏が語っていた」と振り返った。

教員として最後の年に実施した授業では、東京の隅田川花火大会について取り上げた4紙の記事を教材に使い、「魅了された」「堪能した」「酔った」「楽しんだ」といった表現の比較を通じて「考える人になる練習」をさせたと説明。

「新聞は思考を促す」と強調し、「情報の洪水で確かなものを判断するのが困難になっている私たちに、大村氏の指導が指針を与えてくれる」と締めくくった。

2日目は分科会があり、小中高計16校が授業公開や実践発表を実施。宇都宮大学教育学部附属小学校(日野圭子校長、児童630人)は、宇都宮市文化会館で授業公開を行い、「わたしの考えたこと」をテーマに新聞への投書を考えて、発表する活動などを紹介した。