10代とフードロスを考える 近未来ハイスクール開催

10代の若者とさまざまな職業に就く社会人が未来について考えるイベント「近未来ハイスクール」が8月5、6の両日、都内で開催され、「フードロスを減らすには? 10代と考える10年後の食の未来」をテーマに中高生30人がワークショップを実施した。マーケティングの専門家やエンジニア、大学教授、高校教員などがファシリテーターとして参加した。

消費者への訴求方法について意見を交わす中高生ら

「近未来ハイスクール」はさまざまな業種や働き方をする社会人と中高生たちが協働でワークショップを実施し、生徒が社会の多様性を実感したり、働くことへのイメージを膨らませたりすることを目指す。

1日目は農水省の職員や農家の生産者がフードロスの現状を報告。それを踏まえ2日目には、食品大手ミツカンの社員を招き、フードロスの削減に向けて素材を丸ごと使うことをテーマにした同社の新ブランド商品を題材に、消費者に商品の魅力や特性を伝える方法を考えた。

会場では、まず同社の担当者が新ブランドのポイントについて、「食材の皮や芯など、普段捨てている部分まで可能なかぎりまるごと使う」「新しい食の在り方を提案する」などと説明。実際の商品を使った料理やスナック菓子を試食し、チームに分かれてアイデアを練った。

チーム別の議論では、それぞれのファシリテーターが「プロは商品名を決めるとき、最初にたくさん案を出してその中から吟味して選ぶ方法をとる」「『何を』『誰が』『いつ』『どこで』に分けてアイデアを出すと考えが整理できる」などと、生徒たちをリードした。

野菜をまるごと使うことで栄養が凝縮されている商品の強みを踏まえ、生徒からは「パッケージがシンプルなので、野菜の形にするなど目立つように工夫する」「生産地を記載してアピールする」などのアイデアが挙がったり、「健康になりたい人の10秒チャージ」「心も体も満腹に」などのキャッチコピーが提案されたりした。

参加した生徒の1人は「違う学校の生徒や学校では出会えない社会人の方々とじっくり話してみて、新たな価値観に触れることができた」と話した。

「近未来ハイスクール」を運営するオプンラボの小林利恵子代表は、「子供たちは、保護者や教師以外の大人と関わる機会が少ない。さまざまな分野で活躍する社会人と触れ合うことで、将来を考える一助にしてほしい。大人主導や企業主導の学習ではなく、子供たちが発信して学べる場所になるよう意識している」と狙いを話した。