地方私大の充足率、初めて三大都市圏上回る 19年春

入学定員に対する入学者の割合を示す充足率で、地方私立大学が三大都市圏の私立大学を上回っていたことが8月9日までに、日本私立学校振興・共済事業団のまとめで分かった。集計を始めた2012年度以降初めて。15年度では都市部の私大が107.28%だったのに対し、地方私大は97.72%と10ポイント近く下回っていた。

事業団が調査したのは19年度春の入学者状況などで、対象は通信制のみの大学を除く全国の私立大学587校。それによれば、三大都市圏(埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫)の私大の充足率は102.51%で、前年度と比べて0.68ポイント下がった。その他の地域の私大は103.20%で、前年度を2.39ポイント上回った。

定員割れを起こした私大は194校で、全体の33.0%にとどまり、前年度より16校減の3.1ポイント改善した。一方、私立短大は297校中228校が定員割れ。前年度は83.2%だったのに対し、19年度は76.8%と悪化した。

同事業団は教育新聞の取材に対し、「文科省が定員管理などの施策を進めてきたことで、都市部の大規模私大から地方私大への流出があったのではないか」と話している。

文科省は17年9月、政府の「東京一極集中の是正」を背景に、東京都23区内の私大の定員を18~19年度に抑制する大学設置認可基準の特例を告示。18年度の私立大学の定員増と、19年度の大学・短大設置を認めないとし、定員管理の厳格化も段階的に進めていた。