外国人児童生徒が教科書使う際の困難 軽減策を検討

文科省は8月14日、外国人児童生徒が教科書を使う際の困難を軽減するための、検討会議の初会合を開いた。同会議は、教科書について外国人児童生徒が抱えている課題を洗い出し、改善策やICTなどを活用する支援策を議論。今年度中に報告書を取りまとめる。

初会合では、座長に齋藤ひろみ・東京学芸大学教職大学院教授を、座長代理に金森裕治・大阪教育大学特任教授を選出。

また、委員である横浜市教育委員会の土屋隆史主任指導主事と、愛知県豊橋市教育委員会の築樋博子外国人児童生徒教育相談員が、外国人児童生徒に対する学校での教科指導について課題を報告した。

土屋委員は、横浜市では外国人児童生徒を別室で指導する国際教室が未設置の学校では、学級担任や授業担当者が一斉授業の中で外国人児童生徒を個別指導しているケースが多く、母語ボランティアの通訳支援も、時間や回数に制限がある現状を説明。日本語の会話がある程度できる外国人児童生徒でも、授業や教科書の内容理解にまでは至っていないこともあると指摘した。

築樋委員は、豊橋市が実施した日本語指導担当者を対象に実施したアンケートの結果を紹介。「単語や文節の切れ目が分からない」「漢字や熟語が読めない」「文の内容が理解できない」など、多くの担当者が、教科書の「読み」に対して外国人児童生徒が困難さを感じていると回答していた。

それを踏まえ築樋委員は、学習障害や視覚障害、聴覚障害のある児童生徒向けに、漢字にルビを付けたり、音声を読み上げたりする機能を備えた「デイジー教材」の有効性を提案した。

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