文科省20年度予算案で自民と協議 5G対応や高校中退対策

自民党は8月26日、東京都千代田区の自民党本部で文部科学部会の会合を開き、文科省から2020年度予算案の概算要求について説明を受けた。5Gや高速通信インフラ「SINET」導入などに向けた学校のICT環境整備、高校中退や不登校対策のための教育相談体制の充実などが協議された。

文科省の20年度予算案の概算要求について検討した自民党文部科学部会

冒頭、柴山昌彦文科相は「令和になって初めての概算要求であり、これからの日本の人材育成が大きく問われる節目だと思っている。日本を誰にでもチャンスがあふれる国へと変えていく必要がある。教育再生、科学技術、イノベーション、スポーツ、文化、それぞれにたくさんの課題がある」とあいさつした。

要求額は、財務省が示した概算要求基準の上限である5兆円規模となる見込み。

学校のICT環境の整備では、6月に同省が公表した「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策」(最終まとめ)で示した、SINETの初等中等教育への開放を見据え、5Gなどの高速通信インフラに学校のネットワーク環境を対応させ、個別最適化した学びの実現を目指す。

また、高校中退の防止や不登校対策などの強化を目的の一つとして、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置を拡充し、教育相談体制の充実を図るほか、5月に起きた川崎スクールバス襲撃事件を受け、学校の安全対策強化のためスクールガード配置に関する支援充実も盛り込む見込み。

増加が予想される外国人への日本語教育の推進や、日本語学校の適正化、外国人の教育の受け皿ともなっている夜間中学の全国的な設置促進のための予算も計上する。

出席した議員からは、私立高校や私立高等専門学校などの就学支援に関する予算確保、学校施設のエアコン設置やブロック塀改修の財政支援の継続、SINETの開放に向けたネットワーク環境整備の着実な実施などを求める意見が出た。

自民党の文部科学部会では、来月に開かれる予定の次回会合で、教師力の向上や教職の魅力化をテーマに集中審議をする予定。


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