不登校の児童生徒の自宅学習を出席扱いに 啓発イベント

不登校の児童生徒の自宅学習を出席扱いと見なす制度の啓発を目的としたイベントを、不登校の小中学生向けのネットスクールを運営するクラスジャパン教育機構が8月26日、都内で開催した。クラスジャパン小中学園の原田隆史校長や、「#不登校は不幸じゃない」を掲げ、不登校児童生徒らの支援活動をする小幡和輝氏が講演した。教育関係者や保護者ら80人が参加したほか、ネットでも配信された。

不登校児童生徒らとの向き合い方について話す小幡氏

クラスジャパン小中学園は、不登校などで長期欠席の小中学生を対象に、在宅でのネット学習支援を実施し、在籍校での出席扱いや成績評価への反映を目指すネットスクール。自治体や学校と連携した取り組みが特徴で、イベントではすでに導入している福島県の西会津町立西会津中学校や兵庫県尼崎市教委が実践事例を発表した。

原田校長は「学校や教員の皆さんと連携することが大切。子供たちの家庭学習の成果を評価の台に乗せ、彼らに教育の舞台へ再び帰ってきてもらうことを目指している」と説明。

新学期が近づき不安を抱える児童生徒に向け、「学校に行かなくても勉強できる方法はある。このような取り組みを通し、全国の大人たちが応援しているので、それを勇気に代えてほしい」と呼び掛けた。

自身も不登校経験のある小幡氏は、全国を巡り不登校の児童生徒と交流したり、イベントを企画したりして、今年だけで1000人近くの当事者と接してきた取り組みを報告。

「現代はICTが発達したり、社会のルールが変わったりと、学校に行かないことも一つの選択肢として選べる。ただその価値観には世代間ギャップがあり、特に中高年の方々はやはり学校へ行くことありきで考えている人が多い。このギャップを埋めなければならない」と指摘した。

さらに「不登校になれない子供の支援も忘れないでほしい」と続け、「私も不登校になる前、無理をして学校に行っていた時期が一番つらかった。彼らの心の声を学校に届けなければいけない」と自身の経験を踏まえ警鐘を鳴らした。

また子供との向き合い方について、子供の好きなものに向き合わない大人が多いとし、「子供がなぜユーチューバーになりたいと言うのか、ゲームが好きなのかを考えてほしい。例えばゲームは世界的に見ると、プロで活躍する人や多額の賞金が出る大会など大きな可能性があったり、脳や自己肯定感に好影響をもたらしたりする面もある。ゲームに限らず、子供が興味を持つものに向き合うことから始めてほしい」と述べ、大人の価値観を押し付けない重要性を指摘した。