スクールガード・リーダーを大幅増員 学校安全対策を強化

今年5月に起きた「川崎スクールバス襲撃事件」を受け、文科省が8月29日に公表した2020年度予算案の概算要求では、学校安全対策を強化するための予算拡充が図られた。警察官OBらによるスクールガード・リーダーを大幅に増員し、全ての自治体でスクールガード・リーダーの専門的な助言に基づいた見守り活動を実施できるようにする。

川崎スクールバス襲撃事件の現場で手を合わせる浮島智子文科副大臣(5月31日撮影)

同省では、最も安全な通学手段とされてきたスクールバスでの集団登校の課題検証や、国立、私立を含めた学校と警察、地域の連携による、登下校時の安全確保推進に取り組むべく、学校安全対策のさらなる強化として13億5600万円(前年度予算額比10億300万円増)を要求する。

具体的な対応として、すでに18年に政府が策定した「登下校防犯プラン」に基づく取り組みを着実に推進するとともに、全小中学校でスクールバスの乗降場など、児童生徒の集合場所の合同点検を実施し、警察の不審者情報の共有範囲を小学校だけでなく中学校にも広げている。

概算要求では、地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業に4億2000万円(同3億100万円増)を充てた。全ての自治体でスクールガード・リーダーの助言による見守り活動が展開できるよう、スクールガード・リーダーを4000人に増員。スクールガード・リーダーの装備品として防刃ベストなどを加える。

また、学校安全推進事業として、3億3300万円(同9900万円増)を計上。ICタグなどの機器の利活用推進や、組織的な学校安全推進体制の構築、防犯教室の推進に取り組む。

さらに、新規事業として国立、私立学校での児童生徒の安全確保に向けた取り組みの強化・推進に6億300万円を盛り込んだ。

同省では、20年度機構・定員要求の組織改正要求事項として、国公私や学校種を横断した、子供の安全確保体制の整備に向けた企画官を、総合教育政策局に新設することも盛り込んだ。