「ジェンダーと教育」テーマにシンポ 都内で

「ジェンダー平等と教育の最前線」と題したシンポジウムが9月4日、都内で開催された。学校教員のほか、文科省と渋谷区の職員らが登壇し、LGBTや性差別をテーマに語り合った。

シンポジウムの進行役を務める鈴木茂義氏(左)

進行役の鈴木茂義氏は、小学校教諭を14年間務めた後、小学校と大学の非常勤講師や行政相談員をしつつ、LGBTと教育について考える「虫めがねの会」代表として、多様性への理解を啓発していると説明。

「LGBTの問題に限らず、さまざまな生き方があることを子供たちに伝え、夢を考えるキャリア教育を進めたい」と語った。

文科省大臣官房会計課長の木村直人氏は、同省職員の有志でつくった「子供たちの希望あふれる未来を考える研究会(みら研)」のメンバーだといい、「文科省には、多忙や業務量の多さを理由に、外部とネットワークを持たない職員が多い」と強調。

「予測困難なこれからの社会で『ダイバーシティ』『インクルージョン』を実現させ、子供の未来を切り開くには、新しいものを生み出すマインドセットを文科省が持つ必要がある」と述べた。

また、渋谷区役所総務部男女平等・ダイバーシティ推進担当課長の永田龍太郎氏は17年間、アパレル会社などでマーケティングに従事していたといい、同性愛者であることをカミングアウトし、ファッションを通じてLGBTへの理解を促進してきたことから同区に招かれ、2016年から現職に就いていると説明。

「区立学校をキャラバンで回りながら教員研修をしているが、身近な人がカミングアウトしたという経験を持つ教員はほとんどいない。研修がLGBT理解のスタート地点になっている」とした上で、「多様性の構図は『当事者か、非当事者か』ではなく、『関心のある人か、ない人か』だ」と語った。

「新しいものを生み出すマインドセットを」と語る木村直人課長

これを受けて木村氏は「理解促進に向け、教育が今後果たす役割は非常に大きい」と強調。

鈴木氏は「多様化を実現するには、自分の問題を他者に訴えるだけではなく、他者の問題を自分ごとと捉えて仲間になろうとすることが重要だ」と締めくくった。

同シンポは、3日にスタートした「2020年、渋谷。超福祉の日常を体験しよう展(超福祉展)」の一環として行われた。

関連