夜間中学の早期全国設置が目標 1年間の映画キャラバン

「夜間中学校と教育を語る会」はこのほど、夜間中学の全都道府県での早期開設を目指し、「全国夜間中学キャラバン」を実施すると発表した。キャラバンでは夜間中学を舞台にしたドキュメンタリー映画『こんばんはII』を上映し、設置の機運を高めたいとしている。期間は今年10月から来年9月までの1年間。

記者会見した「夜間中学校と教育を語る会」(同会提供)

同会を構成するのは、元教員や夜間中学の卒業生ら。「全国的に見ればまだまだ、夜間中学開設の動きは一部のもの。現状は9都府県33校にとどまり、設置の見通しが立っていない県が多数を占める」と指摘。

原因として▽夜間中学への入学を希望する人のニーズを、自治体が十分に把握できていない▽費用負担を巡って、自治体同士でうまく連携ができていない――などを挙げる。

一日も早い全都道府県での設置を目指し、募金を元に関東と関西の夜間中学の生徒や卒業生の姿を記録した映画『こんばんはII』を制作したという。森康行監督による作品で、37分。全国上映するキャラバンの出発式は10月5日、北海道教委と札幌市教委の後援により同市で実施し、全都道府県で順次開催する予定。

映画に出演した夜間中学の卒業生は「学ぶことで社会に出られた」「学びを諦めた人に、映画を見て希望を持ってほしい」と訴える。

文科省では2024年度までに全国での設置を目指すとしており、担当者は「現在、全国の夜間中学や自主夜間中学を視察している。好事例から学んだことを生かし、設置を加速させたい」としている。

上映予定など詳細は、同会ウェブサイトで見られる。