ロボット活用した業務自動化例を紹介 茨城県と早稲田大

「学校の働き方改革」と「高等教育のグランドデザイン答申」をテーマにしたセミナーが9月12日、都内で開催された。学校業務の効率化や今後の高等教育の在り方について、ロボットを活用した業務自動化(RPA)を進める茨城県と早稲田大学が先進事例を紹介した。

「事務効率化による教員の負担軽減」について発表する茨城県職員

セミナーでは冒頭で、文科省初等中等教育局財務課の合田哲雄課長が「学校における働き方改革について」のテーマで講演した。

先進事例紹介では、茨城県総務部行政経営課(改革推進担当)の佐藤広明係長が登壇。「学校事務の効率化による教員の負担軽減」をテーマに、RPAによる働き方改革について発表した。

RPA導入でまず考えたのは、事務業務を効率化し、空いた時間で事務職員が教員をサポートできるようになることだったという。県職員からアイデアを募り、提案があった64業務の中から▽各県立学校に県教委財務課が配布する予算の項目ごとの入力▽教員が出張する際の旅費の計算――の2業務で、ロボットの自動処理を導入したと説明。

2018年度、ユーアイパスなどと連携して半年間、実証実験をしたといい、▽年間500時間の業務削減▽ヒューマンエラーの防止▽経験や知識に関わらず、誰でも担当できることによる業務の平準化――などの効果があったと語った。

「事務業務を効率化したことで、事務職員が教員の校務の一部を担えるようになり、教員の負担軽減ができた。教員と事務職員のいずれも、人間でなければできない仕事に集中できるようになり、教育と子供対応の質的向上につながった」と述べ、「現時点でRPAが導入できているのは2業務だが、給食費や部費の計算など、あらゆる業務について模索し、働き方改革を進めたい」と締めくくった。

早稲田大学アカデミックソリューションIT推進部の櫻井勝人シニアコンサルタントは、「早稲田ポータルオフィス(WPO)」と称する大学事務運営や、授業運営支援などの業務で、希望する学生がスタッフとして働きながら、RPA導入やロボット開発に携わっていると説明。

「業務を可視化し、改善することができれば、それが学生自身の実績となり、社会に出てからの活躍につながる。これからの高等教育のあり方を示す一例になるのではないか」と語った。

同セミナーは「UiPath」(ユーアイパス)主催。教員ら約100人が参加した。