ユネスコ活動の活性化で建議案 ESD推進で主導的役割

日本ユネスコ国内委員会は9月12日、第145回総会を都内で開いた。ユネスコ活動の活性化に関する建議案を審議し、大筋で了承した。委員からの意見を踏まえ一部修正を加えた上で、近く文科相と外務相に向けて建議を行う。持続可能な開発のための教育(ESD)を推進していく上で、日本が主導的な役割を維持していくため、ユネスコスクールの国際的なネットワークづくりを支援することなどがうたわれた。

ユネスコ活動の活性化に関する建議案を審議した国内委員会の総会

建議案では、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて、日本が積極的な役割を果たしていく重要性を確認。

国内ではさまざまな地域資源について、世界遺産をはじめとするユネスコの登録・認定制度に記載されることのみを目的とするのではなく、記載をきっかけに活性化させ、持続可能な方法で教育や観光に活用すべきだと提言。

定住外国人の増加など地域の国際化を踏まえ、多文化共生社会の実現に向けたユネスコ活動の重要性に触れた。

また、ESDを推進するための新たな枠組みである「持続可能な開発のための教育:SDGs達成に向けて(ESD for 2030)」の採択を契機に、ESD提唱国にふさわしいユネスコ活動の充実に向け、日本型教育の海外展開推進事業(EDU-Portニッポン)との連携を図りながら、ESDの拠点となるユネスコスクールの国内外のネットワークづくりを支援するよう求めた。

国内のユネスコスクール数の推移(2018年10月現在、日本ユネスコ国内委員会の作成資料)

ユネスコスクールは、ユネスコ憲章に示されたユネスコの理念を実現するため、平和や国際的な連携を実践する学校。文科省では、ユネスコスクールをESDの推進拠点として位置付けている。現在、世界180カ国以上の国・地域で1万1000校以上のユネスコスクールがある。国内の加盟校数は2018年10月現在で1116校となり、世界最大となっている。

建議案と併せて審議された2020~21年の日本のユネスコ活動に関する基本方針の答申案でも、ESD for 2030に関して日本の強みを生かした国際貢献を進めることや、ユネスコ活動を通じた多文化共生教育の機会を提供していくことなどが盛り込まれた。