「教育の情報化の手引」 検討会が改訂案を取りまとめ

情報教育やICT環境整備の施策を学校現場向けに解説した「教育の情報化の手引」の改訂作業を進めていた、文科省の作成検討会は9月24日、第4回会合を開き、手引の改訂案を取りまとめた。改訂にあたり、プログラミング教育の狙いや、各教科でのICT活用場面の記述を充実。特別支援教育におけるICT利活用の視点も手厚くした。同省では、10月中に手引を公表した上で、イラストの追加や追補版などの更新を図る予定。

改訂案をまとめる作成検討会

改訂される手引は全8章で構成。1章の「社会的背景の変化と教育の情報化」では、新指導要領における教育の情報化の位置付けや、特別支援教育における情報教育の重要性を明記し、ICTを活用することによる学習上の効果や強みに触れた。

また、2章「情報活用能力の育成」では、新指導要領における資質・能力の3つの柱と、情報活用能力の関係を整理。各学校種の学年、教科での情報活用能力の育成事例を示した。

小学校での必修化を踏まえ、改訂で新たに独立させた3章「プログラミング教育の推進」では、小学校でのプログラミング教育だけでなく、中学校技術・家庭科技術分野や高校情報科におけるプログラミング教育の充実、各学校段階の接続の重要性を明記した。

4章「教科等の指導におけるICTの活用」はボリュームがあり、一斉、個別、協働の学習場面ごとにICTを活用した効果的な活動や、その留意事項を分類。さらに、小、中、高校の各教科、特別活動などでICT機器の活用を想定した具体的学習場面を網羅し、学校のあらゆる教育活動でICTを取り入れた活動が当たり前になっていることを強調した。

5章「教師に求められるICT活用指導力等の向上」では、ICT活用に関する、効果的な教員向け研修の在り方や、教員採用試験で文科省の作成した「教員のICT活用指導力チェックリスト」を意識した選考を行うこと、情報教育に関する教科の、免許外教科担任の縮小の必要性などを盛り込んだ。

さらに、6章「校務の情報化の推進」では、教員の負担軽減につながると期待される統合型校務支援システムの導入において、都道府県単位での共同調達・共同利用の有効性に触れ、特別支援教育で学校内や関係機関などと連携を図る観点から、都道府県単位で校務支援システムを導入する際などに、個別の指導計画や個別の教育支援計画の様式を統一したり、特別支援教育に関する機能を積極的に組み込んでいったりすることを指摘した。

7章「学校におけるICT環境整備」と8章「学校及び設置者等における教育の情報化に関する推進体制」では、今年6月に公布・施行された学校教育情報化推進法や、文科省の「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策」を踏まえ、計画的なICT環境の整備を推進していく際の留意点を整理した。

検討会座長の堀田龍也東北大学教授は「教育の情報化を巡る動きは今までで一番速い。多くの資料を一元化して体系的に説明する役割が手引にはある。それを踏まえれば、改訂の頻度が10年は長すぎる。例えば5年をめどに修正する必要が今後は必要だと思う」と述べた。

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