特別支援教育の将来像を構想 有識者会議が初会合

文科省は9月25日、「新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議」の初会合を、都内で開いた。中教審の「新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会」と連携し、多様化するニーズへの対応が課題となっている特別支援教育の、将来像の構想に向けた議論がスタートした。

特別支援教育のビジョンに向けた議論を開始した有識者会議

同有識者会議は、中教審の特別部会の議論を踏まえ、特別支援教育に関する内容を集中的に検討する場として設置された。検討内容は、定期的に特別部会に報告される。

初会合では、座長に全国特別支援教育推進連盟理事長の宮﨑英憲・東洋大学名誉教授を選出。特別支援教育の学校関係者や研究者らで構成される委員が、それぞれの課題意識を共有した。

文科省によると、2017年5月時点で、特別支援学校の小学部・中学部に通う児童生徒は約7万2000人、小中学校の特別支援学級に在籍する児童生徒は約23万6000人、通常学級に在籍しながら通級による指導を受けている児童生徒は約10万9000人おり、いずれも増加している。

そのため、特別支援学校の教室不足や、特別支援を担当する教員の専門性確保、発達障害のある児童生徒への対応、福祉・医療機関をはじめとする外部との連携などが課題となっている。

こうした現状を踏まえ、同有識者会議では、これからの特別支援教育が目指す方向性や、インクルーシブ教育システムの在り方を検討。教員の専門性向上をはじめ、ICT機器などの活用による子供一人一人に応じた指導、幼稚園や高校における特別支援教育の在り方や外部機関との連携、就労支援や社会参画を含む、医療、福祉、家庭といった外部との連携策などを協議する。

また、2005年の中教審答申「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」で示された、障害のある児童生徒が通常の学級に在籍しながら、特別の場で適切な指導や支援を受けられる仕組みである「特別支援教室構想」についても検討する方針。