第50回博報賞を発表 文科大臣賞に盛岡市立桜城小など

博報児童教育振興会(博報財団)は9月30日、言葉を軸にした教育実践に継続的に取り組んでいる学校などに贈る、第50回「博報賞」の受賞者を発表した。特に優れた実践に贈られる「文部科学大臣賞」には、岩手県盛岡市立桜城小学校、兵庫県尼崎市立下坂部小学校、山梨県のNPO法人「フードバンク山梨」が選ばれた。

国語科で対話や聞き合いを重視した実践研究を行っている桜城小学校では、聞き合う活動の基礎技能として、発達段階に応じた「対話の段階的指導系統表」を作成。児童の問いを生かした課題や、多様な解釈・考えが生まれる課題を設定している。

また、各学年・学級で「お話タイム」や「スピーチ朝会」「家庭学習での音読活動」を継続的に実施するなど、能動的な聞き手を育てる取り組みが評価された。

下坂部小学校では、地域にゆかりのある近松門左衛門が確立した浄瑠璃の演目「寿式三番叟(さんばそう)」を全校で練習するなど、6年間を通じた「近松郷土学習」を実践している。全児童が関わって、地域の伝統文化を受け継いでいる点が受賞につながった。

2010年から生活困窮世帯への食糧支援を始めた「フードバンク山梨」では、生活困窮世帯の小中学生を対象とした、学習と生活の支援を行う教室「えんぴつひろば」を週2回、2自治体で実施。講師による継続的なマンツーマン指導を通じて、子供との関係づくりや自己肯定感の育成に取り組んでいる。また、保護者の生活相談に乗り、学校や行政につなげる活動も行っている。

食糧支援と学習、生活支援を包括的に実施していることや、教育委員会などと連携した支援の展開などが評価された。

第50回博報賞は▽国語・日本語教育 2件▽特別支援教育 1件▽日本文化・ふるさと共創教育 4件▽教育活性化 5件――の4部門、計12件に贈られた。また、今回から新たに、長年の功績に対して贈られる功労賞と、萌芽(ほうが)的な活動を支援する目的の奨励賞が設けられ、功労賞には1件、奨励賞には10件が選ばれた。各賞には賞状の他に副賞金として博報賞は100万円、功労賞は50万円、奨励賞は30万円が贈られる。