臨時国会に給特法改正案提出 上限ガイドラインを指針化

10月4日から始まった臨時国会で、1年単位の変形労働時間制の導入を柱とする給特法改正案を、文科省が提出する予定であるのを受け、萩生田光一文科相は同日の閣議後会見で、公立教員の業務量を定めた国の指針に基づく、自治体による「上限ガイドライン」の策定、順守が導入の前提であるとの見解を示した。

変形労働時間制の狙いを話す萩生田文科相

改正法案では、文科省が今年、公立学校教員の超過勤務時間の上限を1カ月45時間、年360時間以内と定めた「上限ガイドライン」を文科相が定める「指針」として位置付け、1年単位の変形労働時間制を自治体の判断で導入できるようにする。

上限ガイドラインを法令上の指針に格上げすることで、教員の長時間労働の歯止めに実効性を持たせるとともに、変形労働時間制を自治体が条例を定めた上で導入できるようにし、夏休み期間中の休日のまとめ取りなどを推進する狙いがある。

指針の策定は2020年度から、変形労働時間制の適用は21年度から施行する。

変形労働時間制が導入されると、労働時間の上限は1日10時間(週52時間)、労働日数の上限は年間280日間、時間外労働の上限は1カ月42時間、年間320時間となる。

変形労働時間制は現在、地方公務員では除外されているが、これを公立学校の教員に対して適用できるよう、地方公務員法第58条の読み替え規定を整備。対象者や対象期間、労働日ごとの労働時間など、労働基準法で労使協定により定めることとされている事項については、自治体の条例で定める。

閣議後会見で萩生田文科相は「学校における働き方改革はすぐに、特効薬のない総力戦で臨まなければならない。(変形労働時間制の導入に)反対をしている方々は、上限が決まらないのに変形労働時間制だけが導入されれば、結果として労働時間が増えるのではないかと不安を持っていると思う。そこはちゃんと『ピン留め』しないと、不安解消にならない」と説明した。

変形労働時間制の導入を巡っては、現職の教員らによる反対の署名活動がインターネット上で展開され、10月4日時点で3万筆を超える賛同が寄せられている。9月24日に教育新聞が実施した読者投票でも、変形労働時間制の導入に「反対」は91%に上り、賛成はわずか7%だった。


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