41自治体が教員採用試験で部活動を記載 中教審答申後も

教員採用試験を実施している都道府県や政令市のうち、少なくとも41自治体で、部活動に関する記載項目が受験の出願書類や面接表などにあることが、長沼豊・学習院大学教授の調査で10月7日までに分かった。中教審の「学校の働き方改革」答申では、教員採用や人事配置で、部活動の指導力を過度に評価しないよう留意することとされているが、答申を受けて部活動の記載項目を見直した自治体はなかった。

同調査によると、教員採用試験の出願書類や面接表など、受験者が提出する書類に部活動に関する記載項目を設けているのは41自治体で、設けていないのは3自治体にとどまった。

記載項目を設けている全ての自治体で、受験生自身の部活動経験(活動内容や実績、役職など)を書かせていたほか、教員として指導可能な部活動を聞いているのが22自治体あった。試験の中でそれらの内容を活用していると答えた自治体(複数回答)は、1次試験で10自治体、2次試験で22自治体あった。

教員採用試験で部活動の実績などに応じて1次試験の免除や、面接・小論文への振り替えなどの特別選考を行っているのは9自治体あった。

中教審答申を受けて部活動の記載項目を見直した自治体はなく、変更しなかった理由(複数回答)は「答申の内容を適用する必要はないと判断したから」が4自治体、「記載項目は変えなかったが選考の際に答申の提言内容を留意したから」が6自治体あった。

長沼教授は「どの部活動の指導ができるかを書かせるのは、選考で使わないとしても、受験者に『指導できないといけない』と誤解を与えてしまう。今後、こうした項目は削除していくべきだ」と指摘した。

同調査は、今年行われた教員採用試験で、部活動がどの程度扱われているかを明らかにする目的で、教員採用試験を実施している47都道府県と20政令市に、質問紙を9月に送付。そのうち46自治体が回答した(2自治体は県と市で試験が同一のため、実回答は44自治体)。