いじめ再発防止で「全員担任制」 取手市第三者委が素案

2015年に、当時中学3年生の女子中学生がいじめにより自死した事案を巡り、茨城県取手市の第三者委員会「取手市いじめ問題専門委員会」(委員長・藤川大祐千葉大学教授)は10月6日、学校における「全員担任制・複数担任制」の導入などを盛り込んだ再発防止策の素案を取りまとめた。第三者委員会では10月15日から約1カ月間、市民から意見を公募し、来年1月末をめどに再発防止策を提言する方針。

素案では、学校がエスカレートするいじめを阻止できず、学校や教委で組織的な対応ができていなかったと指摘。その上で、東京都千代田区立麹町中学校などで取り入れられている全員担任制や複数担任制など、複数の教員で生徒をみることができるシステムを導入すべきだとした。

また、生徒の悩みを教員間で共有し、対応できるようにするため、各学年に教育相談担当教員を置き、週に1回程度、スクールカウンセラーらとの定例会議を実施するなどの、教育相談部会システムの構築を提言した。

市教委に対しては、いじめの重大事態に関して、学校の意見を確認した上で対応方針を決めることを徹底すべきだとし、スクールロイヤーの活用や法令順守体制のチェック、文科省やいじめ防止体制が充実した自治体からの出向といった外部人材の積極的な登用などを求めた。

取手市のいじめ事案を巡っては、市教委が当初の調査でいじめ防止対策推進法が規定する重大事態に該当しないと議決。その後、文科省などの指導を受けて撤回し、当時の教育長が引責辞職する事態に発展していた。今年3月には、茨城県の第三者委員会が、担任教諭の学級運営や言動がいじめを誘発・助長したとする報告書を提出した。

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