公立高生が資産運用学ぶ 国内初、証券会社と協定

茨城県常陸大宮市、同県立常陸大宮高校(大曽根淳校長、生徒220人)は10月7日、藍沢証券(東京都中央区)と包括連携協定を締結した。資産運用を通じた金融リテラシーの向上が狙いで、両者によれば、公立高校と証券会社による包括連携は国内初。

茨城県立常陸大宮高校が9月26日に実施した起業体験プログラム(HIOKOひおこホールディングス提供)

同校では、商業科の生徒が株主となって持ち株会社「HIOKOひおこホールディングス(HD)」を設立しており、農園経営や食品の調理・販売といった実践的なビジネス学習に取り組んでいる。

5つの事業会社がそれぞれ▽農園経営▽調理販売・イベント出店▽観光企画・ツアー運営▽雑貨企画・販売▽財務管理・ファンド事業――を手がけており、社長も生徒が務める。利益は生徒のセミナー参加費などとして活用するほか、地域の活性化ファンドへの出資にも充てられている。

今後、HDは藍沢証券に口座を開設し、同社の指導・支援を受けて早ければ今年度中に株式投資を行い、資産運用を学ぶ。投資額は5万~10万円とリスクを最小限に抑え、運用収益が出た場合は学校への寄付や地域の起業支援に充てる。

また、都内と茨城県の企業を訪れるインターンシップや、金融セミナーを同社の支援を受けながら実施するほか、同社と連携する企業が主催する地域物産展に参加などする。

同校でHDの顧問を務める横山治輝教諭は連携の意義を、「生徒が自身で稼いだお金を自身で運用することで、本物の投資を一から学ぶことができる」と話す。

同校ではこれまで起業家教育に力を入れてきており、起業家講演会や起業体験プログラムを実施してきた。

今年度は定員割れが生じたといい、大曽根校長は「他校では体験できない特色を出して、1人でも多くの生徒に来てもらいたい。金融リテラシーを学ぶことは、即戦力となって活躍するための経験につながる」と意気込みを語る。