同僚教員による暴行・いじめ 校長が会見で経緯説明

神戸市立小学校で若手の男性教諭が同僚の先輩教員から継続的に暴行や暴言を受けていた問題が発覚し、同市教委は10月9日、記者会見を開いた。会見には市教委幹部2人と同校校長が出席し、「このたびのハラスメント事案で児童、保護者をはじめ、関係者に多大なる心配をおかけしたことを心よりおわびする」と陳謝し、経緯などを説明した。校長が会見に出席した理由については、市教委に多数の苦情が寄せられ、校長による説明が必要と判断したためだという。

同市教委によれば、加害教員は30歳代の男性教諭3人と40歳代の女性教諭1人で、ハラスメント事案は2018年から起きていた。校長は男性教諭について、「今年9月2日の始業式から体調不良を訴えて休んでいる。同日、男性教諭の家族から、『先輩教員によるパワハラを長期間受けている』という相談が市教委にあった」と説明。市教委が同校の全教職員に対する複数回の聞き取り調査を実施したと語った。

校長は加害教員による具体的なハラスメントの内容について、▽体をたたく、足を踏むなどの暴力▽性的な内容も含む人格を侵害する言動▽車での送迎や飲食などの強要▽所有物に対する器物損壊などの嫌がらせ――といった暴行や暴言を挙げ、「これらの行為は学校とプライベートの場で長期にわたって続けられており、男性教諭以外にも、男性教員1人、女性教員2人が被害に遭っていた」と説明。

「加害教員と男性教諭は当初は良好な関係にあったが、加害教員が男性教諭のプライベートなことを他の教員に話したことをきっかけに疎遠になったと分かった」と話した。

校長は18年度、同校の教頭として赴任。今年度から校長に持ち上がった。ハラスメント事案を知ったのは今年7月初旬で、関係教員に聞き取りをしていたと語った。

「前校長による教員へのパワハラがあったのでは」「激辛カレーを男性教諭に食べさせたのはどういう状況だったのか」などの質問には、「現在も調査は継続中であり、全てが明らかになったわけではない」と述べるにとどめた。

市教委が「校長から『指導で解決した』との報告があった」と説明したことについては、校長は「指導したことは報告したが『解決した』とは言っていない」と否定。また、「6月20日に『本校教員の人間関係について心配がある』と市教委に相談し、『力になる』と言われた」と釈明した。

市教委幹部は「その際、真摯(しんし)に向き合っていれば被害の拡大を防げた」と反省の意を述べた。

校長は加害教員への処分について、「教員として、人として、許される行為ではなく、行為の重大性から委員会とも相談の上、加害教員4人を公務から外し、今後一切、本校児童の前で指導を行わせないという判断をした」と説明。すでに10月7日に新たな教員を迎え、新体制で臨んでいると語った。

一方、男性教諭については、「9月に電話をしたところ、『自分は大好きな子供たちと会えないでいるのに、加害教員は教壇に立っていると考えると苦しい』と話していた」と語り、「ハラスメント行為に対する私の認識が甘かった。男性教諭に申し訳ない」と述べた。

今回の事案を受け市教委は、上司や同僚ら教員間での暴行や暴言、パワハラ・セクハラ行為などの問題が、他の市立学校や幼稚園で起きていないか調査するとして、校長・教頭ら管理職を含む教職員全員にアンケートや聞き取りを実施し、実態把握を進めるとしている。