変形労働時間制のガイドライン示すべき 馳元文科相

臨時国会に提出される予定の、変形労働時間制の導入を柱とする給特法改正案を巡り、学校現場で不安や懸念の声が高まっている。教育新聞が実施した「Edubate」の読者投票では、91%が変形労働時間制の導入に「反対」と答えた。変形労働時間制の導入の狙いはどこにあるのだろうか。

変形労働時間制の狙いを説明する自民党教育再生実行本部長の馳議員

自民党教育再生実行本部長の馳浩衆院議員(元文科相)は10月10日、教育新聞の取材に応じ、変形労働時間制の導入は選択肢として必要との認識を示した。その上で、現場の懸念を払拭(ふっしょく)するために、文科省が条例のガイドラインを示す必要性や、国会で附帯決議を検討する可能性に言及した。

給特法改正案では、公立学校教員の勤務時間の上限などを文科相が指針として定めるとともに、夏休み期間中の休日のまとめ取りを推進する目的から、1年単位の変形労働時間制を自治体が条例で定めた上で導入できるようにする。これまでの自民党教育再生実行本部の提言にも盛り込まれていた。

狙いについて馳本部長は「変形労働時間制によって、長期休業中に休みのまとめ取りができる選択肢を増やす。学期中、特に4月や6月の学校は忙しいが、それを固定化するものではない。変形労働時間制で休みのまとめ取りを長期休業中に設定し、その前後に年次有給休暇を付ければ、10日間から2週間くらい休める」と説明。

学校現場からの懸念については、「導入するには自治体が条例を定めることになる。文科省は現場からの懸念の声に配慮しながら、条例の要件を整えて、ガイドラインを出すべきだ」と指摘した上で、「変形労働時間制は選択肢として必要だと思っている。懸念事項があれば国会審議の中で十分に耳を傾け、文科省として対応すべきだ。今の時点では、懸念事項を払拭(ふっしょく)するために、附帯決議をする必要もあるのではないかと思っている」と述べた。

さらには、今後実施される勤務実態調査を踏まえて、3年後のさらなる給特法の改正を視野に入れているとした。

また、個人的な考えと断った上で、「1週間のうち、授業の持ち時間数が3時間の日が3日間、4時間の日が2日間となれば17時間だ。教員出身者として、1週間の授業の持ち時間数が20以下ならば、余裕を持って授業準備や授業後の採点、成績付けができ、空き時間の子供たちの指導や保護者との意見交換もしやすくなる。授業の持ち時間数の適正化は、自民党の提言にも入っているが、より一層具現化していくことを文科省に求めたい」と述べ、教員の持ち授業時間数を、教職員定数の基礎定数における算定基準に加えるべきとの考えも示した。


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