N中等部、来年4月にネットコース開設 「需要」に対応 

学校法人角川ドワンゴ学園は10月15日、2020年4月からN中等部にネットコースを新設すると発表した。これにより、住んでいる地域に左右されず、全国どこからでも入学し、学ぶことができるようになる。同日の記者会見で、同校を運営する角川ドワンゴ学園の夏野剛理事は「N中等部のネットコースについては慎重に検討していたが、通学コースを運営していく上で、場所を限定しないネットコースの需要を強く感じ、新設に至った」と述べ、全国各地で不登校や居場所を探している生徒たちの需要に応えることを開設の理由に挙げた。

N中等部について説明する夏野剛理事(左)と為野圭祐部長

N中等部は、角川ドワンゴ学園がネットと通信制高校の制度を活用したN高等学校の実績を踏まえ、2019年4月に「通学コース」(秋葉原、新宿、江坂)としてスタートした。2019年10月現在で在籍数は378人。フリースクールなどと同じく教育機会確保法の趣旨に基づいた教育機関で、学校教育法第1条に定められた中学校ではない。

今回新設される「ネットコース」では、カリキュラムは「通学コース」同様、21世紀型スキル学習・基礎学習(国数英)・プログラミング学習を中心に、ネット上でのコミュニティーやリアルイベントにも力を入れる。同校運営部の為野圭祐部長は、N中等部について「生徒の居場所を確保するだけでなく、カリキュラムをつくって教育をしていくことで、生徒一人一人が活躍できる場をつくっていくことを目的としている」と話した。

21世紀型スキル学習は、オンラインのグループ学習形式で、全国にいる同級生とカメラを通して顔を合わせながら進めていく。基礎学習では、オリジナルの映像講義でそれぞれのペースで学力の土台づくりを行う。小学校復習講座(算数・国語)も設けられている。プログラミング学習では、企業でも活用されている最先端のICTツールを使いながら、基本的なICTの基礎、ものづくりやプログラミングの基礎について学ぶ。

同校ネットコース設立準備室の熊谷桃子氏は「ネットコースでは全てをインターネット上で完結させていくため、インターネット上にも教室や休み時間、放課後を再現し、リアルと同じような感覚で学べるよう注力していきたい」と展望を語った。

学習内容や学習量は、担任とのビデオチャット等を使った月1回の個別面談で決めていく。週に2回はネット上で他の生徒とともに学習する一斉学習時間が設けられている。

生徒が現在在籍している中学校との関係については、「通学コース」と同様、在籍校の校長や担任教員に生徒の学習状況や報告書を提出するなど、継続的なやりとりを行うとしている。

年4回の入学機会(4、7、10、1月)を設け、入学対象者は小学校卒業者、またはそれに準ずる者、中学校に在籍する者。入学金は22000円(税込み)、学費は1期につき40700円(税込み)。N中等部は1年間の開校日数を12期に分割する「12期制」を導入している。

10月15日からWEBサイトが開設され、同時に資料請求、出願受付を開始。10月27日からは全国で「ネットコース」説明会(予約制)が開催される。同校「通学コース」は2020年度より、横浜、大宮、名古屋、池袋にも開設を予定している。

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