神戸市の組み体操事故66件 市長・市教委対立続く

神戸市教育委員会は10月17日、市立小中学校の運動会・体育大会での組み体操で、今年度に骨折6人を含む66件の事故が発生したとする最終集計をまとめ、市総合教育会議に報告した。同市の組み体操を巡っては、久元喜造市長が市教委と学校に文書やSNSで中止を求めたのに対し、市教委は「安全性に十分配慮した上で実施する」として対立が続いている。久元市長は来年度以降の中止を改めて求め、市教委は外部有識者を交えて年内に来年度の実施方針を決める考えを示した。

神戸市教委がまとめた事故の集計は、児童・生徒が医療機関を受診したケース。春の運動会・体育大会では、練習と本番を合わせて15件の事故があり、そのうち1人は脳振とう、4人はねんざだった。

秋の運動会・体育大会に向けた8月以降の練習では、神戸市内の市立小中学校で計51件の事故が発生。けがをしたのは33人で、そのうち6人は骨折、1人は脱臼、10人がねんざだった。同市の市立小中学校では2016~18年度、123人が組み体操の練習や本番で骨折している。

久元市長は17日の市総合教育会議で改めて「子供の運動能力は低下している。事故状況をみて、危険度の高い演技を続けるべきではないという思いを強くした」と強調。長田淳教育長は外部有識者を交えた検討会で来年度以降の方針を協議し、年内に来年度の実施方針を決めると応じた。

一方、同じ兵庫県の明石市教育委員会は10月16日、同市の市立小中学校で開催する来年度の運動会・体育大会で、組み体操を実施しない方針を市総合教育会議で明らかにした。

明石市教委によると、今年秋の運動会・体育大会に向けた組み体操の練習中、10月4日までに、小中学校合わせて事故が25件起きた。小学校での事故は、ひざの上に人が乗る「サボテン」やタワー、補助倒立などで、中学校では3段タワーやピラミッドなどで発生。骨折は小学校で6件、中学校で3件だった。

会議に出席した明石市の泉房穂市長は、市教委が示した実施見合わせの方針に応じ、十分な協議を求めた。清重隆信教育長は「子供の基礎体力が伴わない中で続けるリスクは大きい。(21年度以降については)子供の意見も聞きながら一定の方向性を示したい」と話した。市教委は今後1年間で、21年度以降を中止とするか、演目変更とするかを検討するとしている。

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