【問題行動調査】いじめ認知増は成果!? 地域差変わらず

2018年度の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」では、いじめの認知件数が54万3933件に上り、いじめ防止対策推進法施行以降、最多となった。それに伴い、いじめを認知した学校数も増加している。こうした状況について、文科省では、学校現場でこれまで見過ごしてきたいじめを初期の段階から把握するケースが増えたためで、いじめ解消に向けた取り組みの成果が現れていると肯定的に捉えている。

いじめを認知した学校(校種別)

全国の小、中、高校、特別支援学校でいじめを認知していたのは3万49校で、全体の80.8%を占め、前年度より6.4ポイント増加した。校種別でみると▽小学校 1万7145校▽中学校 8862校▽高校 3556校▽特別支援学校 486校――で、いずれの校種も前年度と比べ全体に占める割合が増加した。

また、いじめを認知した学校1校当たりの認知件数は、全体で14.6件(前年度11.1件)。校種別では▽小学校 21.3件(前年度15.7件)▽中学校 9.4件(同7.7件)▽高校 3.1件(同2.6件)▽特別支援学校 2.3件(同1.8件)。全校種で増加していることからも、学校現場でいじめの認知が進んでいる状況が伺える。

一方で、児童生徒1000人当たりのいじめの認知件数を都道府県別にみると、最も高い宮崎県の101.3件と最も低い佐賀県の9.7件には大きな差がある。段階的に縮小しているものの、都道府県でいじめの認知に差がある状況は課題として残されたままだ。

いじめの状況をみると、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が全校種で共通して最も高い。また、小学校や特別支援学校では「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、蹴られたりする」が、高校では「パソコンや携帯電話等で、ひぼう・中傷や嫌なことをされる」が高かった。

文科省では、いじめ防止対策協議会でいじめの重大事態に関する各地の事例収集や対応策の在り方を検討している。また、SNSを活用した相談窓口の実証も各地で進めており、いじめの防止に向けて総合的な手だてを講じていく方針だ。

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