学校現場では今、発達障害のある子供への対応が課題となっています。文科省によると、通常学級に発達障害の可能性のある子供は6.5%程度在籍しているとされ、クラスに2人以上いる計算になります。
学校では、発達障害の子供たちのための通級指導などを行っていますが、通級指導に当たる教員の専門性向上や研修の実施が課題となっています。
そんな中、文科省が主宰する「新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議」の第2回会合で、委員の一人から発達障害を専門とする特別支援教育教諭免許の新設が提案されました。
特別支援学校教諭免許状の教育領域は現在、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者または病弱者の4種類で、発達障害は含まれていません。また、小中学校の特別支援学級や通級による指導では、特別支援学校教諭免許状の取得は義務付けられていません。
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〇伊澤裕司(大学教職員、56歳以上)
伊藤様の意見に賛成です。発達障害の特性を知ることは、健常者の発達についても詳しくなることです。小学校中学年までの人間形成と小学校高学年からの人間形成における発達の変容を教員だけでなく、保護者も適切に知ることで「人間が人間になるために必要なこと」が見えてくると思います。教員は教科を教えるだけではない。いろんな教員とふれあう中で、いろんな教科の面白さといろんな人間がいるんだという価値観の多様さを身につける。全員が100点を取ることだけめざすのではない、本当の日本人を作るための学校になっていく制度を、国は真剣に考えて欲しいと思います。
〇イチロヲ(教諭、45~55歳)
どこからか障害なのかという線引きは非常に曖昧なものであり、仮に線引きがされたとしても、「健常」といわれる人の中にも支援が必要な部分もある。誰もが持ちうる「困難」として捉えたとき、専門の免許というよりも教育に携わる全ての者が理解していなければならない領域ではないかと考える。
11月11日午後7時までに、匿名フォームを通して寄せられた本テーマへのご意見です(コメントに関する禁止事項に該当しない限り、すべてのコメントをアップします。当社は、特定のユーザーの提言や意見についてそれを支持することはありません)。
〇山(教諭、35~44歳)
【資格取得の必要性はなし】
資格を取得しなければ、生徒一人一人の特性がわからないのか。特別支援教育は普通学校(学級)でもすべきだと思うが、資格があろうがなかろうが、特別支援教育(学級)ができない教員は、普通学級でもできないと思う。できる先生は、特別な支援を要する生徒も巻き込んで学級経営をしてます。資格取得よりも、研修や困ったときに教えてもらえる機関や人材を充実したほうが良いと思う。
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