【英語民間試験】文科相「考えなくてはという気持ちも」

衆院文部科学委員会が10月30日に開かれ、大学入学共通テストでの英語民間試験の導入を巡って、与野党の質疑が行われた。萩生田光一文科相は「円滑な実施に向けて全力で取り組みたい」としながらも、「今の状況より混乱が進む事態になれば、考えなくてはならないという気持ちもある」と述べた。

萩生田文科相は冒頭、24日に放映されたテレビ番組で「自分の身の丈に合わせて勝負してもらえれば」と発言したことについて、「不安や誤解を与えることになってしまったと考えており発言を撤回した。特に受験生の皆さまにおわびを申し上げる」と改めて謝罪した。

野党側から「一部報道で、英語民間試験の実施時期について、政府内で延期論が出ていると報じられているが、事実か」と問われ、「文科省としては承知していない」と応じた。

また、「全国高等学校長協会からの導入延期の要請をどう考えているか」との質問には、「さまざまな問題意識があることについては、重く受け止めている」とした上で、「(導入は)高校、大学関係者の合意に基づいた方針によるもの。すでに英語民間試験の受験に向けて取り組んでいる生徒もいる。受験生等の不安や懸念を一つ一つ解消し、20年度からの円滑な実施に向けて全力で取り組んでいきたい」と語った。

そのほか、野党側は「円滑に進める上で、各都道府県の公共施設、とりわけ公立高校の場所の提供や、採点者や監督者として教員の協力を仰ぐことが妥当では」と指摘。

同大臣は「できるだけ受験生が(自宅の)近くで受験できる環境をつくることが必要だ。高校の校舎についても、都道府県によってはすでに取り組んでいるところもある。状況を見ながら必要な要請をしていきたい」と述べ、「高校を使う上で、教員(の協力)を前提にお願いすることは考えていないが、希望していただける先生方には、兼業ができる仕組みを確保していきたい」と語った。

また、野党側からの「地方や経済的に恵まれない多数の受験生にとって、さらに不安や混乱が拡大するようなら、立ち止まることを考えてはいかがか」との質問に対しては、「基本的には円滑な実施に向けて全力で取り組みたい。ただし、具体的に改善しなければならない(会場や受験料の軽減などの)内容は、11月以降に(実施団体から)試験会場などの情報が出ないと分からない部分がある」と説明。

その上で、「大事なことは、受験生の皆さんが不安なく、試験の準備ができることだ。解決できそうな事柄は、きちんと対応できるよう全力で努力をしていきたいが、仮に今の状況より混乱が進むような事態が新たに確認できるようなことになれば、考えなくてはならないという気持ちもある」と述べた。