【英語民間試験】高校関係者の反応 全高長・私学中高連

11月1日の閣議後会見で、萩生田光一文科相が来年度からの大学入学共通テストでの、英語民間試験の活用延期を表明したことを受け、実施延期を求めてきた全国高等学校長協会(全高長)会長の萩原聡・東京都立西高校長は同日、制度の抜本的な見直しを求める声明を発表した。また、延期反対の立場だった日本私立中学高等学校連合会(中高連)会長の吉田晋・富士見丘中学高校長は教育新聞の取材に対し、すでに準備を進めてきた受験生の救済を各大学に求めた。

英語民間試験の延期に反対していた私立中高連の吉田会長(9月19日の要望書提出後の記者会見で)

全高長は、民間試験の詳細な実施概要や大学の活用方針の公表が不十分であり、地域格差や経済的な格差の是正策についても課題があるとして、9月10日に民間試験の活用延期を求める要望書を文科省に提出していた。

11月1日の萩生田文科相の記者会見を受け、萩原会長は「要望書の趣旨を理解いただきありがたく思う。経済格差・地域格差の解消や公平性・公正性の確保など、課題の解決に向けて、制度の抜本的な見直しをお願いしたい。全高長としても引き続き協力していきたい」とする声明を発表。延期の決断を評価した。

一方、中断や延期はかえって大きな混乱を招くとして、9月19日に20年度からの円滑な実施を求める要望書を文科省に提出していた中高連の吉田会長は、教育新聞の取材に「異なる性格の試験を大学入試センターで掌握しようとしたことにそもそも無理があった。大学も活用方針を公表するのが遅すぎた」と、関係機関のこれまでの対応を批判。

その上で「共通IDの申し込み受付が始まったこの段階での延期に、みんな怒り狂っている。高校2年生の担任は困惑しているし、何よりも一生懸命準備してきた生徒が本当にかわいそうだ。英語民間試験を活用する大学は、共通IDがなくても、受験生の英語民間試験の成績を認めるようにするなど、4技能への準備をしてきた受験生たちを評価してほしい」と話した。

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