【英語民間試験】延期受け参考人質疑 衆院文部科学委

大学入学共通テストでの英語民間試験の活用延期を巡り、11月5日、衆院の文部科学委員会が開かれ、高校関係者や英語民間試験の実施団体、大学関係者への参考人質疑が行われた。

参考人は、全国高等学校長協会(全高長)会長の萩原聡・東京都立西高校長、日本私立中学高等学校連合会(中高連)会長の吉田晋・富士見丘中学高校長、GTECを運営するベネッセコーポレーションの山崎昌樹・学校カンパニー長、英語民間試験の活用の問題点を指摘していた羽藤由美・京都工芸繊維大学教授。

全高長の萩原会長は「文科大臣から延期の決定が発表されたとき、私は全国普通科高等学校長会の総会・研究協議会で福井にいたが、閉会式で発表直後の大臣メッセージを校長先生方に伝えた。共通IDの申請が開始される直前に延期が決定されたことによって、これ以上の混乱を招くことが防げたと受け止めている方が大変多かったという印象だ」と述べた。

中高連の吉田会長は「準備してきた生徒たちには申し訳ない」と述べ、高大接続改革の議論を振り返った。また、国家公務員試験で英語民間試験の成績による加点が認められているにもかかわらず、高校3年生の4~12月に試験期間が限定される今回の英語民間試験の活用では、その成績が大学入試にしか使えないことを疑問視した。

羽藤教授は英語4技能の育成の重要性を指摘した上で、活用延期の判断が遅れたことや、民間試験の活用を進めてきた文科省の姿勢を批判。

「複数の民間試験に大学入試を丸ごと委ねる制度では、試験の質や公正性・公平性を担保することは困難。その結果、大きな問題が発生したり、逆にトラブルが隠蔽(いんぺい)されたりする可能性が極めて高い。事業者が悪いのではなく、そうせざるを得ない制度だ」と指摘し、文科省の検討会議ではゼロベースで見直しを議論するよう求めた。

ベネッセの山崎・学校カンパニー長は、GTECの準備状況を説明。延期による損害賠償については検討中と答えた。

また、全高長のシンポジウムに実施団体として欠席した理由については、「(文科省から)10月31日までに(試験日程などを)公表しなさいと指示があったので、準備が最終段階で、まだ決まっていないこともあったというのが事実。(シンポジウムのあった)21日の段階で質問されても、検討中としか答えられないことが多々ある中で、受験生に無用な不安や混乱を与えてしまうと思った」と釈明した。


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