各教科で海洋教育を組み込む 教育長らが実践事例を発表

ブルーシー・アンド・グリーンランド財団(B&G財団)は11月6日、第16回全国教育長会議を都内で開いた。海洋教育に取り組む自治体の教育長が事例発表を行い、島根県浜田市の石本一夫教育長は、小学校で各教科の学習に海洋教育を組み込んだ学校を中心とした実践を紹介。広島県東広島市の津森毅教育長は、今年新たに実施した海洋センターを活用した夏休みの体験活動について報告した。

海洋センターを拠点にした体験活動について報告する東広島市の津森教育長

日本海に面し、水産業が盛んな浜田市では、その利点を生かし、子供たちに地元への愛着を持たせ、地域に貢献する意識を育む同市の「ふるさと郷育」の一つとして、海洋教育を位置付けている。特に小学校では、各教科の学習の中に▽海に親しむ▽海を知る▽海を活かす▽海を守る――の4つの観点から、海に関する活動を取り入れたカリキュラムを実施。水産高校や地域と連携し、さまざまな体験活動や郷土学習、協働的な学びを展開している。

石本教育長は「浜田市の最大の課題は人口減少と定住対策だ。『ふるさと郷育』の中で自然体験活動の充実を掲げ、学校教育を中心に海洋教育を展開してきた。今後も海洋教育を通じて子供たちの生きる力を育んでいきたい」と述べた。

東広島市では、市内に2カ所ある海洋センターを活用し、広島大学などの大学生や地域住民らと連携した体験活動に新たに取り組んだ。理科の実験教室やカヌー体験、水辺の安全教育など、子供たちは多様な海洋教育プログラムに親しんだ。

津森教育長は「地域とネットワークができたのは非常に大きな成果だった。海洋センターを多目的に利用してもらうことで、子供たち、活動に関わった地域住民やボランティアに、体験活動の拠点としての認知が広まった」と手応えを話した。

会議には全国から約200人の教育長らが参加。翌7日にも講演などが行われる。


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