現役の高校生らによる「大学入学共通テストから学生を守る会」のメンバーは11月6日、文科省を訪れ、共通テストの記述式問題などについて、来年度の実施延期を求める署名を提出した。高校生らは記者団に「これだけ問題が指摘されているのに解決の兆しがないまま、来年度に実施するのは稚拙だ。中止も含めちゃんと議論してほしい」と、実施を延期し、中止を含め解決策を検討すべきだと訴えた。

全国の現役高校生有志で構成される同会は、10月25日からインターネット署名を開始。4万2000件を超える賛同が寄せられた。
メンバーの高校生らは、記述式問題は実際の採点と自己採点のぶれが生じる懸念があり、このぶれが大きいと受験生が志望校を変える判断を誤る可能性があることなどを指摘。
記者団に、「受験生は一生をかける思いで記述式問題に臨んでいる。受験生の人生を左右しかねない問題でありながら改善策も示されないままでは、不信感は募るばかり。高校生や教員ら、当事者の声に耳を傾けるべきだ。一体誰の声を聞いて、こんな制度を実施しようとしているのか疑問だ」と話した。