給特法改正案が審議入り 変形労働時間制で条例モデル案

変形労働時間制の導入と上限ガイドラインの指針化を目的とした給特法改正案の審議が、11月7日に開かれた衆院本会議から始まった。質疑の中で萩生田光一文科相は、各自治体に対して、変形労働時間制を導入する際の条例モデル案を示す考えを表明した。

改正案は、公立学校教員の超過勤務時間の上限を1カ月45時間、年360時間以内とした文科省の「上限ガイドライン」を、文科相が策定する「指針」に格上げ。また、自治体の条例によって1年単位の変形労働時間制を導入できるようにし、夏休み期間中などの休日のまとめ取りを可能にするのが狙い。

質疑に立った立憲民主党の山本和嘉子議員は、変形労働時間制の導入には多くの反対や懸念の声が上がっているとして、「学校の働き方改革において最も重要なことは教員の労働環境の改善、大幅な増員、そして業務量の削減だ。今回の法律案はその大事な部分にどのような効果があるのか、全く見えてこない」と批判。

変形労働時間制の導入では「適切な運営がなされるような厳しいルールを策定すべきだ。策定しなければ自治体に丸投げで実効性がないのと同じだ」と求めた。

それに対し萩生田文科相は「変形労働時間制の活用については、単に導入すること自体が、日々の教師の業務や勤務時間を縮減するものではないが、総合的な取り組みにより勤務時間の縮減を図った上で導入すれば、夏休みなどに一定期間のまとまった休日の確保が可能になるなど、教職の魅力向上に資するものだと考えている」と述べた。

萩生田文科相はさらに「(変形労働時間制の)導入に当たっては、まずは業務の削減を前提とする必要があると考えている。公立学校の教師については、具体的に導入に当たっての要件を文部科学省令や指針において規定することで、適切な運用が各教育委員会や学校においてなされることが担保される制度となっている」と説明。

また「改正法が成立した場合に新たに制定することになる文部科学省令や指針において、在校等時間の上限などの順守と、所定の勤務時間を通常より延長した日に延長を理由とした新たな業務の付加はせず、在校等時間が増加しないようにすることなどを規定する。制度の詳細は(自治体の)条例において策定されることとなるが、文科省としては条例のモデル案をしっかり示したいと考えている」と述べた。


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